オフショア開発は、システム開発のコスト削減や高い技術の採用を目指す企業がよく用いる戦略の1つです。企業のグローバル化により、多くの企業がオフショア開発を採用しています。この記事では、オフショア開発会社の選び方のポイントを解説します。オフショア開発を依頼する会社選びの参考にしてください。
目次
オフショア開発を依頼する会社選びを解説する前に、まずはじめにオフショア開発の概要やメリット、デメリットについて説明します。オフショア開発の特徴がわかれば、会社選びのポイントも理解しやすくなります。
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オフショア開発は、コスト削減や開発リソース確保のために国外の自社拠点やパートナー企業にソフトウェア開発を委託する手法です。オフショア開発は、自社専用の開発拠点を置く場合と外部のパートナー企業に開発を委託する場合がありますが、一般的に後者を指すことが多いです。
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オフショア開発を活用すれば、開発コストを大幅に削減できます。労働コストの低い国で開発を行うことで、ソフトウェアを低コストで作成できるからです。また、一定期間エンジニアを確保し、専属チームとして開発を進めることができるので、プロジェクトの変更に対して柔軟に対応でき、開発のノウハウを蓄積することも可能です。
オフショア開発には、コミュニケーションの難しさというデメリットがあります。海外に開発業務を依頼するので、異なる言語や文化、タイムゾーンの違いからプロジェクトの進行に影響を与える場合があります。
また、文化や考え方の違いによって、品質管理にも違いが生じることがあります。同じ企業の担当者同士なら当たり前のように共有できていたことも、より綿密にコミュニケーションし、QCDをコントロールする必要があります。
品質やコミュニケーションに齟齬が生じないよう配慮が求められる点は、オフショア開発のデメリットと言えるでしょう。
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オフショア開発は、近年多くの企業にとって重要な選択肢となっています。そしてどの開発会社に任せるかと同様に、どの国で開発を行うかを選択することも、オフショア開発成功への大事な要素です。
ここでは、主なオフショア開発国として6つの国の特徴を解説します。
インドはオフショア開発の中でも特に人気が高い国の1つです。公用語が多数あるのが特徴ですが、英語を話せる人が多く、コミュニケーションのハードルは低いです。そしてIT教育が進んでいるため、優れた技術力を持つエンジニアが豊富に存在する点も魅力です。したがって、欧米からのニーズも高いため、単純にコスト削減だけを目的にした場合、あまりメリットは得られないかもしれません。
中国はオフショア開発市場で急成長している国の1つです。また、日本とのオフショア開発の関係が長いという特徴や日本との物理的な距離が近いという特徴があります。
中国はIT人口が多く、人材市場が大規模です。IT分野で働く高度な技術を持ったエンジニアが多く存在し、政府もIT産業の支援に注力しています。
中国の経済は著しく発展しています。今後もIT産業は活発化が予想されるので、オフショア開発の供給も増えていくことでしょう。
バングラデシュは、コスト効率の良いオフショア開発国として注目されています。
国がIT人材の育成に力を入れているため、優秀なエンジニアを確保しやすいという特徴があります。公用語はベンガル語ですが、英語が話せる人も多いのでコミュニケーションのハードルもさほど高くありません。
フィリピンの公用語は英語なので、オフショア開発においてもコミュニケーションを円滑に行いやすい点が特徴です。意思疎通がスムーズに行えれば、誤解やミスが起きることなくスムーズにプロジェクトを進行できます。
また日本との時差は1時間のため、ビデオ通話などを使った相互的なコミュニケーションが行いやすい点も大きな特徴です。
★フィリピンのオフショア開発について詳しくはこちら
ベトナムは、比較的若くて優秀な技術者が多い点が魅力です。国がIT人材の育成に力を入れているため、教育レベルが高く、IT分野での専門知識を持つ技術者が多くいます。また、労働コストも比較的安く、開発コストを抑えやすいという特徴があります。
★ベトナムのオフショア開発について詳しくはこちら
ミャンマーは、まだ発展途上ではありますが、新興市場として注目されています。ミャンマーでオフショア開発を行う魅力はかかるコストが少ないことです。
しかしながら、オフショア開発の歴史が浅く、インフラ環境も万全とは言えないので、コストと照らし合わせて選択する必要があります。
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オフショア開発会社を選定する際には、いくつかのポイントを考慮する必要があります。適切な選び方を理解すれば、プロジェクトの成功確率も高まるでしょう。
オフショア開発会社を選定する際に最初に確認すべきポイントの1つが、その会社の得意領域です。それぞれの開発会社は、特定の技術や業界で強みを持っています。依頼したいプロジェクトで取り組みたい領域とマッチしているか、どのテクノロジーに強いか、どの業界で実績を持っているか確認しましょう。開発実績を参考にしたり、実際に企業に問い合わせてヒアリングすると良いでしょう。
もうひとつ重要な要素は、コミュニケーション体制です。文化や言語の違いがコミュニケーションの障害になり得るオフショア開発では特に大事になってきます。
具体的には、日本語での対応が可能なスタッフはいるか、あるいは英語でのコミュニケーションがスムーズに行えるかを選ぶ基準として考えましょう。
また、コミュニケーションはオフショア開発会社と自社の協力関係も大切です。任せっきりにするのではなく、自社側でプロジェクトを推進する人材を用意したり、業務遂行のフォローに入れる役割を置いたりするようにしましょう。
オフショア開発会社と契約を結ぶ際には、契約形態を十分に確認することが必要です。
例えば、プロジェクトの成果物をベースに決める請負契約と、プロジェクトに関わる期間をベースに決めるラボ型契約では、コストの考え方や追加の作業を依頼する際のフローが変わってきます。
契約形態を正しく理解しないまま契約を結ぶと、後々トラブルになる可能性が高いので、慎重に検討してください。
オフショア開発会社のプロジェクト体制がどのようになっているかも、会社選びの基準の1つです。プロジェクトの体制は、オフショア開発の成功と大きく関係しています。
具体的には、アサインされるエンジニアの教育体制はどうなっているか、どういった技術力やスキルを持っているかなどを確認しましょう。組成されたプロジェクトメンバーの中にプロジェクトマネージャーや橋渡し役となる日本人担当者が配置されているかどうかなど、プロジェクトの推進体制も大切なチェックポイントです。
なお、メンバーの体制については予算の兼ね合いや委託側でPMを用意する場合もあるため、事前にどういったメンバー構成で委託するのか取り決めましょう。
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今回はオフショア開発のうち、委託する会社の選び方を中心に解説しました。オフショア開発を行うにあたっては、開発を依頼する会社選びが重要なポイントになってきます。会社によって所属しているエンジニアのスキルセットや開発の進め方はもちろん、コミュニケーションの取り方や得意分野は異なってきます。
今回の記事を参考にしながら、ぜひ自社に合ったパートナーを探してみてください。
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モンスターラボは、約20年にわたるサービス・プロダクト開発の実績から得られたデジタル領域の知見や技術力を活かし、デジタルプロダクト開発事業を展開しています。
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