MVP開発で製品・サービスの価値を最大化! 新規事業や既存ビジネスの変革に必要な理由

MVP開発で製品・サービスの価値を最大化! 新規事業や既存ビジネスの変革に必要な理由

新規事業や既存ビジネスの変革を成功させるには、ユーザーの本質的なニーズに合った製品やサービスを提供できているかが何より重要です。MVP開発をプロジェクトに導入すると、早期の段階からユーザーの反応を取り入れることが可能になり、効率よく製品・サービスの価値を最大化することができます。

本記事は新規事業立ち上げの際にMVP開発を取り入れるメリットや、製品・サービスを成功に導くポイントを詳しく解説。実際にMVP開発をプロジェクトに導入し、成功を収めた事例も紹介します。

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MVP開発を取り入れるべき理由

MVP開発を新規事業開発や既存ビジネスのリニューアルに取り入れるべき理由を解説します。

MVP開発はユーザー目線を重視する手法

MVP開発とは、必要最低限の価値を提供できるプロダクトを作成し、ユーザーのニーズを検証しながら少しずつ製品・サービスの開発を行う手法

最大の特徴は、必要最低限の価値をユーザーに提供できるプロダクトを短期間・低コストでいち早く作り上げてユーザー検証を実施し、ユーザーのフィードバックから製品やサービスの方向性が確認できる点。また、検証で得られた知見をもとに改善や追加機能の実装を進めていくことも可能です。

ユーザーの反応をもとにプロダクトの方向性を判断し、ニーズに合わせた追加機能の開発や改善が行えるため、効率よくサービスの価値を最大化させることができます。

PoCと何が違うのか

MVPと近い概念に、PoCがあります。PoC((Proof of Concept)とは「概念実証」とも訳され、新しい概念・理論・アイデアを実際の開発に移す前に、実現可能性や効果を検証する工程のことを指します。

PoCを実施する目的は新たなビジネスモデルや技術、アイデアの実現可能性を検証すること。必要最低限の機能を備えたプロダクトの簡易版を作成し、実際に使用して検証を行います。

一方で、MVPにおける「必要最低限の価値をユーザーに提供できるプロダクト」とは、実際に市場に出してユーザーの反応を得ることを目的に作られるものであり、PoCで用いられる簡易版とは意味合いが異なります

ただし、1つの製品・サービスを開発するプロセスの中で両方の工程を実施することもあります。PoCでビジネスの実現可能性や成否を判断したうえで必要最低限の要件を定義し、MVPを作成してユーザー検証を行うケースなどが該当します。

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MVP開発を実施する3つのメリット

MVP開発を実施することにより得られるメリットを詳しく解説します。

短期間かつ低予算で開発に着手できる

MVPの作成は、スモールスタート、スピード重視が原則。つまり、開発全体ににかかる時間や費用、工数などのリソースを圧縮することができます。

ユーザー視点で製品・サービスの価値を最大化できる

MVP開発の工程がなければ、製品やサービスが完成形をリリースするまでは顧客の反応を伺うことができません

ユーザーに必要最低限の価値を提供できるプロダクトを作成・検証し、少しずつ追加機能の実装や改善を繰り返すことで、ユーザーのニーズに寄り添った形で製品やサービスに付加価値をつけることができます。

無駄のない開発フローを実現できる

MVPを作成する目的は、開発している製品やサービスがユーザーのニーズに寄り添ったものであるかを実際の検証を通して確認すること。

たとえMVPの時点で想定したユーザーの反応が得られない場合も、早期にプロダクトの方向性を変更することで開発中の手戻りがなくなり、大きなロスを未然に防ぐことが可能です。

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MVP開発のポイント・注意点

MVP開発を成功させるにはいくつか注意すべきポイントがあります。下記に詳しく解説します。

最初からあれこれ機能を詰め込まない

MVP開発は、複雑かつボリュームのある機能が必要とされる製品・サービスの開発とは相性が良くありません。

スモールスタートが原則のMVP開発において、機能をあれこれ詰め込んだプロダクトを作ってしまっては、開発期間や費用がかさんでしまい、MVPを作成する本来の目的から外れてしまいます。

「必要最低限」=ユーザーの本質的なニーズを捉える

MVPにおける「ユーザーに必要最低限の価値を提供できるプロダクト」とは、ユーザーの課題の中から本質的なニーズを捉え、それに対して価値を提供できる製品やサービスを提供すること。

「必要最低限」のニーズを捉えきれていないと、ユーザーの求めるものとは異なるものが出来上がってしまいます。MVP開発を行う際は、まずユーザーの課題から本質的なニーズを抽出することが重要です。

有益なフィードバックを引き出す

MVP検証の目的は、ユーザーが製品やサービスに価値を感じているかどうかを確認し、同時に課題や改善点を引き出すこと。つまり、ユーザーから有益なフィードバックが得られるかどうかに検証の成否がかかっています。

有益な情報を得るためには、回答をユーザー任せにするのではなく、事前に具体的な質問項目を用意しておく必要があります。また、収集後にサービスの評価や改善に活用しやすい形で情報を収集する工夫も重要です。

内容だけでなくUX/UIも重視する

たとえMVPであっても、ユーザーが使いづらいUX/UIのプロダクトであれば、製品・サービスの価値を判断する以前の問題です。このような状況で検証を実施しても、サービスの中身よりもプロダクトそのものの使いにくさが目立ってしまい、ユーザーの本質的なニーズに合った製品・サービスであるかを判断するのが難しくなります。

また、ユーザーのフィードバックをもとに機能やサービスの内容を改善するだけでなく、UX/UIも同時に改善していくことが重要です。

アジャイル開発手法と相性がいい理由

MVP検証を最も活かせるのはアジャイル開発手法です。

アジャイル開発とは、『計画→設計→実装→テスト』といった開発工程を機能単位の小さいサイクルで繰り返す開発手法のこと。

優先度の高い機能から順に開発を進められるため、必要最低限の機能から開発に着手しユーザーの声を反映させながら開発を進めるMVP開発と好相性です。そのため、MVPの作成・検証を実施しているさまざまな製品・サービス開発においてアジャイル開発が用いられています。

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MVP開発の流れ:モンスターラボのプロセスを例に3つのステップで解説

モンスターラボでは、PoCとアジャイル開発の間にMVP検証を実施するプロセスを提唱しています。

モンスターラボの開発設計思想

モンスターラボの開発設計思想

STEP1:Think

コンセプトの作成後、ユーザーの要求を満たすための改善に向けた調査〜評価のプロセスを計画。状況によっては、ビジネスの設計にまで遡って見直しを行うこともあります。

STEP2:Make

分析結果からペルソナやサービス提供側の体験を具体的なシナリオに落とし込み、機能を立案します。その後、情報アーキテクチャを設計し、ワイヤフレームや画面デザインを制作。実際に触って検証できるMVPを作成します。

STEP3:Check

シナリオに基づく形でユーザーにMVPを体験し てもらい、その際の行動や操作を評価。 または、クライアントの上層部に対し、コンセプトの受容性評価やユーザビリティの評価を実施します。

評価実施後、アジャイル手法で優先度の高い機能から優先的に開発を行います。

MVP開発の事例(国内、海外)

MVP開発を用いたプロジェクトの成功事例を紹介します。

ドライバー向け配送業務効率化アプリのアジャイル開発事例(オプティマインド)

ドライバーの声を活かして改善を繰り返すことを念頭に、アジャイル開発でスタート

ドライバーの声を活かして改善を繰り返すことを念頭に、アジャイル開発でスタート

オプティマインドは、配送業界のDXを推進しているスタートアップ企業。名古屋大学発の物流べンチャーとしても知られており、組合せ最適化技術を活用した物流配送最適化の分野で世界トップクラスの研究実績とアルゴリズムを保有しています。

同社は、物流業界で深刻化している、高齢化に伴うドライバーの不足という問題に対し、配送ドライバーの業務サポートと業務フローの脱属人化につながる新規サービス開発を企画。

実際に配送業務に携わるドライバーの声を活かして改善を繰り返すことを念頭に、プロジェクトはアジャイル開発でスタート。キックオフから3ヶ月という短期間で必要最低限の機能を備えたβ版のAndroidアプリを開発し、実証実験を実施しました。

結果、プロジェクト開始から約6ヶ月という短期間でテストを経たネイティブアプリをリリースさせました。

★事例について詳しくはこちら:オプティマインドの配送業務効率化アプリ事例

福利厚生アプリのアジャイル開発事例(山口フィナンシャルグループ)

リリース後の機能拡張も見据えたプロジェクト実行計画を立案

リリース後の機能拡張も見据えたプロジェクト実行計画を立案

山口フィナンシャルグループは、山口銀行・北九州銀行・もみじ銀行といった3つの地方銀行を傘下に持つ金融持株会社。新会社として設立されたイネサスが目指したのは、山口フィナンシャルグループが持つ地域基盤を活かした地域循環型の福利厚生サービスの提供。

同社は、コロナ禍により働き方が大きく変化するなかで、既存の福利厚生サービスのカバー領域が都心に限定されている点に注目。地方のニーズを満たせていないことに課題を感じ、福利厚生サービスアプリ『イネサス』の開発を企画しました。

開発では、要件変更に強いアジャイル手法を採用。必要最低限の機能にスコープを当てつつ、リリース後の機能拡張も見据えたプロジェクト実行計画を立案しました。

第1フェーズでは加盟店舗検索とクーポン利用に機能を絞ってアプリをリリースし、現在も追加機能装着に向けた開発を続けています。

★事例について詳しくはこちら:山口フィナンシャルグループの福利厚生アプリ事例

まとめ:MVP開発はビジネスの価値をユーザー目線で最大化

ビジネスを成功に導くためには、ユーザーの本質的な課題に寄り添ったサービスやプロダクトを提供することが何より重要。MVP開発であれば、早期の段階から製品やサービスの方向性を判断し、ユーザーの声を反映させながら開発を進めることが可能です。

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MVP開発をご検討中の経営者様・企画担当者様へ

モンスターラボでは、2200件を超えるサービス、プロダクト開発のノウハウを活かし、UXデザイナーと開発経験豊富なエンジニアが1つのチームとなり、デザインから開発までワンストップで対応いたします。

モンスターラボが提供するサポートの詳しい概要は、下記のボタンから資料をダウンロードしてください。
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記事の作成者・監修者

宇野 智之(株式会社モンスターラボ 上級執行役員 デリバリー統括責任者)

宇野 智之(株式会社モンスターラボ 上級執行役員 デリバリー統括責任者)

2003年に独立系大手システムインテグレーション企業に入社。エンジニアを経て、PMとして組み込み/MobileApp/Webシステム開発案件を担当。大規模案件のマネジメントやオフショア開発を複数経験する。海外エンジニアとの開発における課題を解決することで、日本のIT人材不足の解決に貢献したいと考え、2015年にモンスターラボへ入社。2015年に豪州Bond University MBA取得。入社後はPM、PMO業務および組織マネジメント業務を担当。 2019年より、執行役員 デジタルコンサルティング事業部副事業部長・開発統括。2021年より上級執行役員 デリバリー統括責任者。プロフィールはこちら