アプリ開発費用の相場は? アプリ開発会社が教える依頼前に知っておきたい見積もりの基礎知識

アプリ開発費用の相場は? アプリ開発会社が教える依頼前に知っておきたい見積もりの基礎知識

本記事では、アプリ開発の費用について徹底解説。アプリ開発会社では実際にどのような考え方でどのように費用を見積もりしているのか、開発費用の仕組みを解説していきます。

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アプリ開発の費用はどのように見積もりしてるの?

アプリ開発の制作会社が見積もりで重視しているポイントを紹介します。

アプリ開発の費用の考え方と計算式

アプリ開発の費用の見積もりは、一般的に以下のような計算式で試算されます。

★アプリ開発費用の計算式
各種機能のデザイン設計に必要な時間の合算(工数)×1時間あたりのデザイナーのコスト
+デザイン面含む各種機能を実装する為に必要な時間の合算(工数) × 1時間当りのエンジニアのコスト=見積もり金額

デザイン調査や提案、デザインFIX部分はデザイナーが見積もりを作成します。
デザイン修正(プログラミング部分)も含めた開発はエンジニアの担当になるので、エンジニアが見積もりを作成します。

デザイン性によって開発工数は変わるので、デザイナーとエンジニアは連携し、見積を仕上げていく必要があります。

デザイナーからデザインにかかる部分の見積りがあがってきたら、エンジニアは、「この画面・この機能を作るなら、大体●日はかかるだろう」と、規模や工数、工期を考慮し、作業日数を算出しています。

その場合、最近では、KKD:Kan(勘)・とKeiken(経験)・とDokyo(度胸)に頼らず、各種機能の難易度やボリュームの内容ごとに工数ランクを作成し、定義したルールに基づいて見積りを作成しているところが多いです。

また開発規模により、工数は「人月」や「人日」という作業量の単位で表すことが多く、その際は一日の想定稼働時間(約8時間)や一月の想定稼働日数(約20日)を踏まえて試算されます

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アプリ開発の費用を正確に見積もりしてもらうために資料を整えよう

担当者や制作会社によって見積もり金額が大きく異なってしまっては依頼先の選定に困ってしまうと思います。ここでは、可能な限りバラつきを少なくする方法を紹介していきます。

それぞれの制作会社に見積もりを正しく算出してもらうには、「エンジニアが正確に見積もりできる詳細な資料を準備する」ことが肝心です。

「どういったサービスで、どのように活用するのか」といったアプリ開発の目的や運用方法はもちろん、「どれだけの画面」に「どの程度の機能」が想定され、「どんな情報を扱ってどんな形式で情報を出力したいか」、また「どのような外部システムと連携が必要か」などといった、規模感や難易度のイメージを掴むための具体的な資料を用意することが望ましいでしょう。

エンジニアは、資料をもとにクライアントの描くビジョンを実現するために作業工程を試算します。ここでビジョンが明確になっていないと、どれくらいの人員・工数が必要なのか判断できないばかりか、どのようにアプリの開発を進めればいいのかわからなくなってしまいます。

しかし、専門知識がなく、どうしても詳細な資料を準備できないという方も多いと思います。そんなときは、これから開発を依頼しようと考えているアプリに類似した既存のアプリを提示してみましょう。

例えば、「メルカリみたいなアプリを作りたいんだけど、費用はいくら?」と聞いてもらえた方が制作会社サイドも見積もりをしやすくなります。

また、開発機能とは別に「非機能要件」の設計に対する工数もかかります。

・24時間365日稼働のシステムなのか?
・障害が発生した場合の復旧までの許容時間は?
・格納するデータ量と格納する期間は?
・セキュリティはどうするか?
・システムの拡張性は?
・監視体制は?   ・・・などなど

適切なサービスレベルを設計することが、設計工数や運用コストを削減することにもつながるので、「開発するサービスは、誰がどのように使うのか」を機能面以外の側面からも検討する必要があります。

参考:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)/非機能要求グレード2018

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アプリ開発を依頼するときは、見落としがちな開発費用に注意!

ここまでアプリ開発の費用の仕組みと正確に見積もりを出してもらうコツを紹介してきましたが、実際に依頼する前に注意しておきたいポイントがあります。

あとから「こんな所に費用がかかるなんて想定していなかった」ということにならないように、見落としがちなコストを覚えておきましょう。

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開発費用とは別に発生するコストがあるので注意

制作会社に支払う開発費用とは別に、開発中に発生するコストがあることも忘れてはいけないポイント。

制作会社より定期的に作業状況の報告をもらう場合、定例ミーティングやメール・電話などのやり取りでの拘束時間が予測され、自社側のプロジェクト管理費用として社内関係者各自の工数確保が必要になります。

また、アプリを一般消費者向けにストア公開を行う場合、各種OSのリリース申請で費用が発生します。iOSアプリの場合、「Apple Developer Program」へ開発者の登録を行う必要があり、その際の年間登録料は約14,737円(2024年3月現在)となります。Androidアプリの場合、「Googleデベロッパープログラム」への加入が必要となるため、登録料として一回限り約3,750円(2024年3月現在)の料金が発生します。

その他、サービス専用のサーバーを用意する場合、初期導入費用や開発期間中の運用コストにも注意が必要です。レンタルサーバーの月額費用やドメイン取得にかかる費用など、下記のようなコストが想定されるでしょう。

★開発費用やプロジェクト管理費用に加えて発生するコスト
・アプリの動作保証端末機の購入費用(単発)※自社にない場合
・開発中のサーバーランニング費用(月額)
・SSL証明書費用(年額)
・ドメイン取得費用(年額)

開発するアプリの内容・規模によって異なりますが、上記を合算して約50万円くらいのコストが最低限発生します。開発費用以外に、こういったコストが発生することもしっかり把握しておきましょう。

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アプリのリリース後にも運用コストがかかることを忘れずに!

予算化するのを見落としがちなのが、アプリのリリース後に発生する運用コスト

具体的に説明すると下記の2つの費用が発生します。

★アプリのリリース後に発生する費用
・サーバーのランニングコスト
・アプリの保守・運用(追加開発)費用

項目数としては少ないですが、上記は高額になるケースが多いうえに、アプリ開発の経験が少ないと想像することさえ難しい部分です。

月に数百万円レベルの高額な費用がかかるケースもあるので、あらかじめ試算しておくことが非常に重要です。リリース後のコストに関しては、開発を依頼するアプリ制作会社に運用方法を提案してもらうと安心です。

ざっくりとした見積もりですが、アジャイル開発でアプリに続々と機能を追加していきたい場合は毎月100万以上の費用は発生することがほとんど。アプリ開発を依頼する際は、あらかじめリリース後のコストについて把握しておくことも肝心です。

★アジャイル開発について詳しくはこちら

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まとめ:アプリ開発の費用を知りたいときは制作会社に見積もりを依頼しよう

アプリ開発費用の見積もりの仕組みや忘れてしまいがちなコストについて解説してきましたがいかがでしたか?

文中でも解説してきましたが、アプリ開発の費用はエンジニアが見立てた総作業時間の見通しに大きく左右されます。だからこそ、相場に見合った費用を正確に見積もりしてもらうにはアプリの完成イメージがわかる詳細な資料の準備が大切です。

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記事の作成者・監修者

柿本 大地(株式会社モンスターラボ ソリューションアーキテクト)

柿本 大地(株式会社モンスターラボ ソリューションアーキテクト)

日常の「メンドクサイ」を解決するためにITを駆使する高卒エンジニア。 「自信は努力から」を信念にコツコツと積み重ねた長年のプログラマー経験を元に、クライアントが本当に求めているものを追求して設計製造を進めていく。21年モンスターラボ入社。 好きな言葉:「そうそう!こういう機能が欲しかったんだよ!」