NFCチェックインアプリ「Tap & Learn」体験のプロトタイピング
Blink Fitnessは、全米に拠点を構える手ごろな価格帯のジムブランドとして、積極的な拡大を進めていました。成長を加速させるうえで、2つの課題が顕在化していました。
ひとつは、フロントエリア(「フロントポーチ」)でのチェックイン体験の非効率さです。スタッフを介した手続きに時間がかかり、来館者の満足度・回転率ともに改善の余地がありました。もうひとつは、トレーニング機器の使い方が分かりにくいという点です。特に初心者会員の継続率改善のためには、ユーザーにトレーニング機器を正しく使ってもらい、運動の楽しさを理解してもらう必要がありました。
これらの課題を解決し、既存のデジタルインフラを活かしながら、会員がより自律的にジムを活用できる仕組みを実現するために、Blink Fitnessはモンスターラボをパートナーとして選定しました。
モンスターラボは、Blinkのプロダクト・エクスペリエンスチームと協業し、ユーザーリサーチからサービス設計・プロトタイピングまでを一貫して支援しました。
チェックイン体験については、会員がスタッフを介さずに手続きを完結できるセルフサービス型のデジタルフローを設計。スタッフが付加価値の高い対応に集中できる役割分担を実現しつつ、既存のバックエンドシステムとの統合も前提とした設計を実現しています。
また、NFC/Bluetooth技術を活用してトレーニング機器の使い方を確認できる「Tap & Learn」を企画・設計しました。会員がスマートフォンをトレーニング機器にかざすだけで、使い方の説明・ワークアウト提案・進捗トラッキングが行えるインタラクション体験です。
さらに、ユーザー・ジムスタッフ・経営陣を交えた検証のため、モンスターラボのオフィス内に実物大のジム環境プロトタイプを構築。リアルな利用状況を再現した反復的なテストを通じて体験を磨き上げ、ステークホルダーへの訴求と社内合意形成も並行して進めました。
チェックインアプリのリリース後、会員が自分でスムーズに手続きを完結できる体験が実現し、フロントエリアの混雑緩和とチェックイン所要時間の短縮につながりました。スタッフ側も受付対応の負荷が軽減されたことで、会員への声がけや個別サポートといった付加価値の高い業務に注力できる環境が整いました。
NFC「Tap & Learn」のパイロット展開では、機器の前に立った会員がその場で使い方を確認できるようになり、初心者を中心にトレーニングへの不安を取り除く効果が見られました。スタッフへの問い合わせが減り、会員の自律的なジム活用を促す仕組みとして機能しています。
また、オフィス内に構築した実物大プロトタイプでの検証は、経営陣・スタッフ・ユーザーの三者から高い評価を得ました。体験を実際に体感できる環境が、プロジェクトへの理解と期待感を高め、ローンチに向けた社内の合意形成を後押ししました。