郵便局掲示物のUX検証とガイドライン案の策定
郵便局においては、郵便や金融関連、物販等の商品案内や、各種キャンペーンの案内、企業や行政機関の広告など、チラシやポスター、カタログ等が多く並べられています。
中には、掲示スペースの限界を超えてしまっている状況も見受けられ、その結果、郵便局が雑多な雰囲気になっていることや、倉庫内での管理にも課題が生じているという声がありました。
また、法令に基づく掲示(義務的掲示物)や個別に掲出方法に関する本社・支社からの指示がある掲示物を除き、掲示に関するレイアウトや優先度は郵便局側の判断に委ねられており、掲示期間もわかりづらいため、郵便局員の業務負担になっているという意見も聞かれました。
全国約2万4千局の郵便局向けにデジタルサービスの推進や、郵便局DXの企画・推進を一手に担うJPデジタルはこれらの課題を解決すべく、現状調査とガイドライン案の策定、試行を目指しモンスターラボに協力を依頼することとなりました。
モンスターラボは、まずはじめに郵便局の現状把握を行うため、本社や郵便局の担当の方にポスターの取り扱いや課題についてインタビューを実施しました。
集まったインタビュー結果を基に、デザインの原則に基づいた掲示ガイドライン案の策定に着手。このガイドライン案は、ゲシュタルトの法則、フィッツの法則、ヒックスの法則など、心理学的な知見も活用しながら制作を進めました。具体的には、掲示物の配置、量、デザイン要素などを詳細に定義し、誰が見ても情報が伝わりやすく、かつ美しい空間となるように設計しました。
次に、このガイドラインに基づき、顧客視点での掲示レイアウトを構築し、掲示物の最適化の試行を実施しました。実際に東京都内の郵便局数局の現場で掲示物を整理し、配置を見直すことで、ガイドライン案の有効性を検証しました。
策定されたガイドライン案に基づく東京都内の郵便局での試行においては、実証実験とアンケート調査を通じて、掲示量の適正化による効果検証を行いました。その結果、掲示物の量を最適化することで、一定の項目において利用者の評価が向上するなどの調査結果を得ることができました。
また、掲示物の量が適切であると感じた方においては、掲示内容の印象が良くなる傾向が見られるなど、掲示量の適正化により顧客体験の向上に繋がることが確認できました。
これからもモンスターラボは、多角的な施策で郵便局員のみなさまや、ご来局されるお客さまの体験価値向上に挑戦してまいります。