手書き作業のデジタル化により、買い付け・配送業務を効率化『セリ原票アプリ』
これまで角上魚類では、東京・豊洲市場と新潟・中央卸売市場での買い付け業務にて手書きの受注明細やセリ原票を使用。しかし、事業拡大により発注・買い付けミスや誤配送、紙を使用することによる事務作業の負荷が課題になっていました。
アプリ開発でポイントになったのは、市場特有の買い付け業務のフローを崩さずに効率化すること。
また、既存の基幹システムとの連携が必須になるため、仕様変更や機能追加に強いアジャイル手法を用いた開発ができることや、属人化した業務への理解や高いアプリ開発の知見を持った伴走型のパートナーが求められていました。
モンスターラボは、業界理解を深めることと共に、客観的視点で改善ポイントを模索しました。
まず初めに各市場と本社を訪問し、現場観察によるバイヤーと配送担当者の業務フローの理解と、手書きの受注明細やセリ原票の分析から着手。
調査により、新潟と東京では買い付けのフローが異なることや、バイヤーが買い付けた魚を記録するセリ原票が手書き・手計算で作成されていることが判明。また、セリ原票は完成後本社にFAXで送付され、本社の担当者が基幹システムに手入力していることがわかりました。
また、配送ミスが発生した際に買い付けが行われた事実の確認を可能にするため、配送担当者が積荷を個人用携帯で撮影・管理していたことなど、全体業務フローと課題の可視化、改善ポイントの洗い出しを行いました。
そこでモンスターラボは、受注明細やセリ原票のフォーマットを踏襲した「システムに人が合わせるのではなく、人にシステムを合わせた」アプリ開発を提案。スピーディーな作業が要求される現場への負担を減らすため、アジャイル手法を取り入れました。また、現場担当者への導入負荷を最低限に抑えるUX/UIデザインを模索しました。
デザイン面では、受注明細とセリ原票のフォーマットをベースにフレームワークを作成。複雑な記入箇所を整頓することでアプリならではの表現を追加しました。
また、個人用携帯で撮影・管理していた画像はドライブ上で保管する仕組みや、アプリで入力されたデータが、そのまま基幹システムに反映される仕組みを取り入れました。
実際の現場で動作確認を中心に入念なテストを繰り返し、不具合やユーザビリティを損なう箇所を割り出しては改善を繰り返しました。
リリースに先駆け行ったテストでは、受注明細やセリ原票のフォーマットを踏襲したUIデザインにより、手書き作業と遜色ない使い勝手の良さが評価されました。また、紙をデジタル化したことによるペーパーレス化にも貢献しました。
モンスターラボは、不確定な仕様変更にも適宜対応しながら柔軟に開発を進めたことが評価され、現在もサービスのさらなる拡充に向けた支援を続けています。
“過去の買い付け実績、たとえば仕入れ高や値入率などの期間指定実績値はもちろん、累計値までを一目で把握できるので、より売上や利益に貢献できる買い付けの判断が素早くできるようになりました。”
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