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TOPWorkお客さまインタビュー新サービスを6か月でリリース。サントリー食品とモンスターラボが築いた、オフショア...

サントリー食品インターナショナル株式会社

新サービスを6か月でリリース。サントリー食品とモンスターラボが築いた、オフショア開発成功の舞台裏

2026.01.21

飲料・食品の製造・販売を中心に国内・海外に食品事業を手がける企業であるサントリー食品インターナショナル株式会社(以下、サントリー食品)は、 消費者トレンドの一歩先を目指し、2023年にカスタマイズラベルドリンク「TAG LIVE LABEL」をリリースしました。さらに、2024年には新たな需要拡大を狙い、お客様のスマホにある写真を用いてオリジナルラベル缶を作る「SnapDrink」をリリース。同サービス(SnapDrink)は、企画からリリースまでわずか6か月というスピードで実現しました。

その背景には、サントリー食品様とモンスターラボの日本・ベトナムチームとの協業がありました。距離や文化を超え、信頼を積み重ねながら成果を出してきた両社のリアルな声を、サントリー食品インターナショナル株式会社 戦略企画本部 吉川 和宏様、増田 佑太 様、に加え、モンスターラボ日本拠点より、プロジェクトマネージャー 藤井 ケン、テックリード 川添 一輝、UI/UXデザイナー 原 脩造、さらにはベトナム拠点よりビジネスアナリスト Loc Nguyen H、テクニカルプロジェクトマネージャー Sinh Tao Tを迎えてインタビュー形式で語ってもらいました。

この記事の支援実績

日本・ベトナム両拠点を活用したシームレスなデザイン〜開発連携でサービスのローンチから拡大までを伴走支援
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目次

  1. 1サントリー食品社内でも注目の新規事業「TAG LIVE LABEL」の立ち上げ
  2. 2グローバルなチームで築いたオフショア開発における信頼と絆
  3. 3国境を越えたチームビルディングから生まれる学び
  4. 4今後の展望とオフショア開発の価値

取材協力:

・サントリー食品

吉川 和宏 様 / 増田 佑太 様

・モンスターラボ

日本拠点:藤井 ケン / 川添 一輝 / 原 脩造

ベトナム拠点:Loc Nguyen H / Sinh Tao T

サントリー食品社内でも注目の新規事業「TAG LIVE LABEL」の立ち上げ

まず、御社の事業概要とDXの取り組みについて簡単に教えてください。

吉川: 弊社(サントリー食品インターナショナル)は、清涼飲料市場を中心に国内外に事業を展開しています。近年は既存の枠にとらわれない新たな価値提供を目指し、DXにも力を入れています。TAG LIVE LABELもその一環で、既存の飲料ブランドの強みを活かしながらデジタルの力でお客さまの体験を変えていく試みです。

増田: デジタルの分野においては、たとえば購買データやSNSでの反応を分析しながら新商品の企画や、スマホアプリやオンラインサービスと連携してマーケティングや業務効率化を図るなど、様々な技術を活用した新しい取り組みを進めています。TAG LIVE LABELは、まさに「体験をデザインするDX」の代表例だと考えています。

今回立ち上げられた新規事業「TAG LIVE LABEL」について教えてください。

吉川: TAG LIVE LABELは、お客様のスマホに保存されている写真や、アニメやスポーツといったIPコンテンツを350ml缶に印刷し、世界に一つだけのオリジナルラベルを提供できるサービスです。単なる飲料ではなく「思い出を形にする体験」を届けられるのが最大の特徴です。誕生日や記念日、スポーツ観戦の思い出など、さまざまなシーンで“特別な一本”を作れるため、若い世代を中心に注目を集めています。

増田: 背景には「飲料は買って消費して終わり」という既存体験をどう広げるかという課題がありました。そこで、缶そのものを“グッズ”や“思い出の保存方法”に進化させる発想が生まれたのです。社内でも非常に注目度が高く、単なる新商品開発ではなく、DXによる新しい事業モデルの象徴として位置づけられています。その中でも今回「SnapDrink」サービスでは、新たな需要創造を狙い、企画から約6ヶ月という短期間でサービスリリースを行いました。

原: 短期間での企画からリリースではありましたが、その中でも「写真を選んでから手元に届くまでのワクワク感」をどう演出するかにこだわりました。ラベルのプレビュー画面では操作に迷わず直感的に楽しめるUIを心がけ、印刷後に仕上がりをイメージしやすいように配色や余白も細かく調整しました。「SnapDrink」は単なる印刷体験ではなく、お客さまが「自分の作品を完成させた」と感じられるようにデザインしています。

グローバルなチームで築いたオフショア開発における信頼と絆

新規事業を進めるにあたり、スピード感ある開発や柔軟な対応が求められたと思います。なぜモンスターラボとパートナーを組むことにしたのでしょうか?

吉川: 新規事業の推進には、迅速なプロトタイプ開発、多様な技術的専門性はもちろん、柔軟な対応が必要でした。それらに応えられる力をモンスターラボは持っていると、以前から評価していました。過去には今回のTAG LIVE LABELの事業立ち上げのきっかけとなった「TAG COFFEE STAN(D)」プロジェクトも協業し、当時から積み重ねてきた実績による信頼も厚く、この新しいチャレンジをお願いするのは自然な流れだったと思います。

藤井: モンスターラボとしても、サントリー食品様が持つブランドや企画段階のビジョンを実際のシステムやUI/UXに落とし込んだ経験があり、デザインや企画の段階から「こうしたい」という強い思いをお持ちのお客さまと協業できることは非常に魅力的ですし、ありがたいことです。

今回のプロジェクトではベトナムのオフショア開発チームも参画しています。ベトナムチームはどのような役割で関わっているのでしょうか?

藤井:全体としては、日本側が要件定義・デザインなどをリードし、ベトナム側が開発・実装を中心に担う体制を取っています。ただし単なる役割分担ではなく、両拠点が一つのチームとして動けるように、Locのようなバイリンガルのビジネスアナリストをアサインすることで、スムーズにプロジェクトを推進できるようなチームビルディングを実現しています。

とくにベトナムチームは、仕様を落とし込むスピードと柔軟な対応力に強みがあり、短期間で成果を出すための大きな推進力になっています。日本拠点は、その強みが十分に発揮されるよう橋渡し役として動きながら、必要に応じて要件の意図やビジネス背景を補足する形で支えています。結果として「距離があるのに隣で開発している感覚」が得られているのが今回の特徴だと思います。

Loc: 私はビジネスアナリストとして日本側とベトナム側をつなぎ、お客さまの要件を正確に開発チームに伝達する役割を担っています。両拠点の橋渡しをしなくてはいけないため、日本語・ベトナム語をそれぞれ理解できることはもちろん、プロジェクト内容の深い理解を特に心がけ、認識のズレが生じないよう努めています。

Sinh: 開発にはスクラムモデルを採用し、常に迅速かつ柔軟に対応できる体制を整えています。JiraやConfluenceといったツールで情報共有を徹底し、常に透明性を確保しながら開発を進めています。

最初にオフショア開発に取り組むにあたって、不安はありませんでしたか。

吉川: 正直、当初はありました。距離や文化の違いで、こちらの求める品質やスピード感に影響が出てしまうのではないかと心配していました。しかし実際にプロジェクトが始まると、ベトナムのメンバーが非常に積極的に発言し、業務を深く理解しようと努めてくれました。その姿勢を見て、そこから自然と信頼関係が生まれていったと思います。

Sinh: サントリー食品様を交えたミーティングで直接やり取りを重ねる中で、私たちベトナムチームもどんどん意見を言いやすくなりました。会えない距離を越えてだんだんと一体感が高まってきた感覚がありましたね。

増田: 今では当初の不安はすっかりなくなり、むしろ「一緒に作っているんだ」という実感のほうが強くなっていることは、モンスターラボさんとのチームビルディングのおかげだと思っています。

国境を越えたチームビルディングから生まれる学び

普段のリモート中心の開発環境において、どのようなコミュニケーションを実施されていましたか?

Loc: 私は単に要件や仕様を翻訳するだけでなく、その背後にあるニュアンスまで正確に伝えることを意識しています。そうした工夫の積み重ねによって、お互いの理解がどんどん深まっていくと感じます。

Sinh: 日本側の姿勢も大きいです。常に対等に議論できる環境を作ってくださっているので、お互いが意見を出しながら建設的にプロジェクトを進められていることが、結果的にスムーズな開発やプロセスの推進につながっていると思います。

藤井: 基本はリモートですが、日本側メンバーがダナンに足を運ぶようにしています。対面で要件の背景や意図まで確認すると、仕様の解像度が一気に上がり、手戻りが減りました。

原:デザイナーとしても、画面の操作感やラベル生成の体験など、図面やFigma上だけでは伝わりにくい部分においても、現地に行って開発メンバーと一緒にプロトタイプを操作しながら調整することで、「これならユーザーが迷わない」という確信を共有できると考えています。

川添: 技術的な観点でも、特に印刷や画像処理の部分は細かい仕様を詰める必要が多いので、現地で一気に疑問点を潰しておくと、その後のリモートでの開発が格段にスムーズになります。

大規模な開発プロジェクトの要件定義時には島根合宿を実施したそうですね。

原:  「SnapDrink」サービスのリリースの後には、導入企業様向け管理画面の刷新プロジェクトを開始。本プロジェクトでは、当社グループで所有する島根県・出雲の古民家にサントリーの皆さんをお招きし、ベトナムチームのメンバーも交えて合宿形式で初期の要件定義を行いました。リモート中心でプロジェクトが進むからこそ、オンサイトで一堂に会する機会を設けるのは非常に大切だと考えました。

Sinh: この合宿は私にとって初めての日本訪問でもありましたが、本当に素晴らしい経験でした。吉川さんや増田さんとプロジェクトの課題や目的について直接議論できましたし、作業の進捗をリアルタイムで共有できたことも非常に有意義でした。

吉川:本合宿は、サービス展開を加速するために、企業様向け管理画面刷新という大きなプロジェクトの要件定義を行うタイミングで実施し、LocさんとSinhさんにも日本に来てもらいました。課題をしっかり洗い出せたので、その後の設計もスムーズに進められました。

増田: やはり直接顔を合わせることの価値は大きいですね。物理的な距離を縮め、信頼を一層強める大きなきっかけになりました。

川添: 島根合宿以降、ベトナムチームからの主体的な提案も増えました。チーム間の関係性の変化を肌で感じています。

合宿だけでなく、サントリー食品様側がベトナムを訪問する機会もあったそうですね。

吉川:はい。2025年には私たちがモンスターラボさんのダナン拠点を訪問し、現地のエンジニアの皆さんと直接顔を合わせました。普段オンラインでやり取りしているメンバーがどういう環境で開発しているのかを知ることができ、非常に有意義な経験でした。

増田:現地でのプロトタイプの確認やミーティングを通じて、ベトナムのメンバーが自分たちの事業をどれだけ理解し、真剣に取り組んでくれているのかを肌で感じられました。この訪問を経て、オンラインでのやり取りだけでは見えなかった熱量や背景を直接共有でき、信頼感がぐっと深まりました。

今後の展望とオフショア開発の価値

このプロジェクトの今後の展望や、オフショア開発の価値について教えてください。

吉川: 「TAG LIVE LABEL」の事業をさらに拡大していきます。お客さまの体験価値を一層高めるために、これからも開発や機能拡張を積極的に進めていく予定です。

川添: サービスのさらなる拡大に向けて、データ基盤の整備やAIの活用も強化していきたいと思っています。また、ベトナムチームがビジネス理解を深めていけば、より提案力のあるパートナーとして一緒に成長していけることを期待しています。

藤井: オフショア開発は単なるコスト削減の手段ではなく、多様な専門性を取り入れて新たな価値を創造する方法だと考えています。日本とベトナムのチームが連携し、これからも高品質な開発を提供していきます。

増田: 当初の不安を乗り越えてここまでやり遂げられたことは、私たちにとって大きな自信になりました。これからも新たな挑戦を続けていきたいですね。

ありがとうございました。

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