製造業の変革に25年以上携わる中で、熟練者の判断が言語化されないまま失われていく現場を数多く見てきました。一方で、判断根拠の見えないAIは、現場の納得や継承にはつながりません。
「TakumiRebuild AI」は、AIが熟練者の暗黙知をルールに変え、根拠を説明できる判断として現場で育て続ける仕組みです。匠の知恵を組織の資産として次世代へつなぎ、日本のものづくりの競争力強化に貢献してまいります。
AIとデジタルの力で企業の変革と価値創造に伴走する「AI & Digital Partners」の株式会社モンスターラボ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:鮄川 宏樹(いながわ ひろき)、以下「モンスターラボ」)は、製造現場のベテランが持つ暗黙知を「形式知(ルール)」に変換し、組織の誰もが同じ判断を再現できるAIソリューション「TakumiRebuild AI」の提供を開始します。
本ソリューションでは、生成AI、ルールエンジン、機械学習を組み合わせた3層構造により、熟練者の判断基準やノウハウを組織の資産として蓄積・継承し、技術伝承、判断のばらつき、ベンダー依存といった製造現場の課題解決を支援します。すでに大手製造業のPoCにおいても本仕組みの有効性が確認されており、物流配置業務では、熟練者の判断との一致率向上や工数削減につながる成果が得られています。
日本の製造業では、34歳以下の若年就業者が2002年の384万人から2025年には258万人へと減少する一方、65歳以上の高齢就業者は58万人から85万人へと増加しています※。加えて、人材育成に課題を抱える製造業の事業所のうち62.8%が「指導する人材が不足している」と回答しており※、熟練人材の知見を次世代へ引き継ぐことが難しくなっています。
こうした中でも、製造現場では依然として「勘と経験」に依存する判断業務が多く、次の3つの壁が生じています。第一に、数年かけて培った判断軸が退職・異動とともに失われる技術伝承の断絶。第二に、人や拠点ごとに結論が変わる判断のばらつき。第三に、システムを導入してもロジックが見えず、改修のたびに外部委託が必要になるベンダー依存です。加えて、近年活用が進む生成AIも、判断根拠が見えづらく、現場の納得・継承・監査のいずれにも応えきれないという限界がありました。
TakumiRebuild AIは、モンスターラボが開発した、製造現場のベテランが持つ暗黙知を「形式知(ルール)」に変換し、組織の誰もが同じ判断を再現できるようにするAIソリューションです。個人の頭の中にあった熟練の判断を、組織全体で共有・継承できる資産へと変え、技術伝承や品質の標準化を支援します。
この仕組みを、役割の異なる以下3つの層のハイブリッド構造で実現します。
ベテランへのヒアリングや業務データ等から、生成AIが判断基準をルール候補として抽出・言語化。属人化した暗黙知を、誰もが読めるAI-readyな形式知へと変換・保持します。
ルール化した判断基準をもとに、数理最適化やルールエンジンで業務に合わせた判定エンジンを開発。同じ条件には必ず同じ判断を返す、再現性のある意思決定を実現します。
機械学習が過去データから例外や異常を検知し、生成AIがそれを言語化して新たなルール候補として提案。現場との対話・確認から承認を経てL1へ還元します。使うほど精度が上がり、判断ノウハウが組織の資産として積み上がります。
TakumiRebuild AIは、こうした仕組みにより、次の3つのメリットを創出します。
熟練者の判断が形式知として残るため、退職や異動があってもノウハウの組織への蓄積が可能です。判断の根拠となるルールまで記録されることで、若手は判断の理由を理解しながら習得でき、育成にかかる負担を軽減します。
AIが同じ条件に対して常に同じ判断を示すため、担当者や拠点による判断のばらつきを抑制。品質・納期・サービスの基準を、組織全体で一定に保つことが可能です。
判断の根拠がブラックボックス化せずルールとして可視化されているため、現場が内容を理解し、自ら追加・修正できます。改修のたびに外部ベンダーへ依頼する必要がなくなるだけでなく、現場の気づきを迅速に業務へ反映することが可能です。
少量多品種・受注生産品の物流配置業務(習熟に数年を要する熟練業務)を対象に、5週間のプロトタイプでベテランの判断ルールを抽出。抽出したロジックを元にAIエンジンを開発し、複数製品のクロス検証を行い以下の成果を確認しました。
熟練者の技能や設計判断が個人に依存していた製造現場を対象に、熟練者の習熟度を整理したスキルマトリクスや業務フロー、過去の設計ナレッジを構造化。判断根拠を可視化・共有・追跡できる基盤を、アジャイル開発で構築しました。
製造業の変革に25年以上携わる中で、熟練者の判断が言語化されないまま失われていく現場を数多く見てきました。一方で、判断根拠の見えないAIは、現場の納得や継承にはつながりません。
「TakumiRebuild AI」は、AIが熟練者の暗黙知をルールに変え、根拠を説明できる判断として現場で育て続ける仕組みです。匠の知恵を組織の資産として次世代へつなぎ、日本のものづくりの競争力強化に貢献してまいります。