近年、ビジネス戦略の一環としてアプリ開発を行う企業が増加しています。自社の課題解決、新規顧客の獲得・プロモーション、ユーザー体験の向上など、その目的は多岐に渡ります。

まさに今、自社でもアプリ開発をして経営課題を解決し、よりビジネスを成長させたいとお考えになっている経営者・企業ご担当者様も多いのではないでしょうか。しかし、いざアプリを開発しようとしても「どこから始めたらいいのかわからない」「自分で企画してみたけど自信が持てない」と壁にぶつかることも多いと思います。

そこで「専門性の高い分野だから制作会社に企画ごと任せてしまおう」と考える方もいらっしゃると思いますが、丸投げで外注してしまうのは少し考え直してください。発注する側でも企画に必要な考え方を押さえておけば、プロジェクトが成功する確率が大きく高まるからです。

本記事ではアプリ開発の経験が少ない方のために、アプリ開発の企画に関する重要なポイントを10個まとめてみました。ぜひ参考にしてください。

アプリを企画する前に考えるべきこと

アプリを企画する際に考えるべきポイントを解説します

まずは、アプリ開発のスタートラインとなる企画を検討する際に考えるべきポイントから解説していきます。

ポイント① なぜそのアプリを作るのか?

アプリ開発を検討している方は、解決すべきビジネス上の課題を抱えていたり、新しいビジネスの可能性に対する期待感を抱いているはず。アプリ開発の企画段階でまず初めに考えなければならないのが、「課題解決や目標達成のために、どのような手段で、どのような施策を行うべきか」ということです。

「なぜ今アプリを作るのか?」「アプリでないと解決することが難しいことなのか?」といった疑問を積極的に自問自答するようにしましょう。当たり前のことに思えるかもしれませんが、実際に目的がはっきりしないままアプリ開発を進めてしまうケースも少なからず見受けられます。

初めに「アプリ開発の先にあるゴールはなんなのか」という部分を明確にしておくことは、アプリ開発の企画を検討する上で非常に重要なポイントです。

ポイント② ターゲットユーザーのことを理解できているか?

ターゲットユーザーへの理解が足らなければ、アプリやWebサービスの開発を成功させることはとても困難なものになってしまうでしょう。

「こういうものを作れば売れるんじゃないか?」「こういうものを作ればユーザーは喜ぶんじゃないか?」という思い込みでサービスを開発しても、実際にはユーザーのニーズにまったくマッチしていなかったというケースも多々あります。

せっかく開発したアプリが誰にも使われなかった…ということにならないように、アプリの開発や企画を始める前にビジネスのターゲットを明確に定義しておきましょう。

ターゲットユーザーについては、以下のような項目を意識して考えるといいでしょう。

★ターゲットユーザーについて考える際に意識すべきこと

  • ・ユーザーの属性情報
  • ・ユーザーが今置かれている状況
  • ・ユーザーが今困っていること
  • ・ユーザーの具体的なニーズ
  • ・ユーザーの類似アプリ / サービスに対する印象
  • ・ユーザーのネット利用状況

上記の項目を意識することで、「ユーザーがどんな人なのか」「今どのようなニーズがあるのか」「どんなタイミングで自社のアプリやサービスを使用してもらうのか」といったユーザーの背景や利用シーンを具体的にイメージできるようになります

ポイント③ ユーザーに価値をもたらすものになっているか?

アプリやWebサービスを企画する際、「ユーザーにどのような行動を取って欲しいか」という企業側の思惑やメリットばかりをついつい考えてしまいがち。

しかし、最も大切なのはユーザーの立場になって考えることです。現在、企画・開発中のアプリは「ユーザーにメリットをもたらす機能があるのか」「本当にユーザーのニーズを満たせるものなのか」といった部分をしっかりと考えるようにしましょう。

アプリ開発に入る前に決めておくべきこと

アプリ開発に入る前に確定しておくべきポイントを解説しますアプリ開発に入る前に確定しておくべきポイントを解説します

続いて、アプリ開発に入る前に最低限の前提としてあらかじめ決めておくべきポイントを解説していきます。

ポイント④ ネイティブアプリ、Webアプリのどちらにすべきか?

アプリにはWebブラウザ上で実行される「Webアプリ」とスマートフォンやタブレットで使われる「ネイティブアプリ」の2種類があります。

一般的に多くの方が日常的に“アプリ”と呼んでいるのは、ネイティブアプリと呼ばれるタイプ。iPhoneならiOS、Android端末ならJAVAなどの複数の開発言語で作られています。

端末の種類や開発言語によって開発の難易度が大きく変わるので、開発を始めるに「どのタイプのアプリを開発するのか」を詳しく決めておく必要があります。

Webアプリとネイティブアプリの特徴を下記に簡単にまとめますので、ぜひ参考にしてください。

★Webアプリの特徴

Webブラウザ上で動作するWebアプリには「OSごとに開発をしなくてもいい」というメリットがあります。比較的開発の工数が少なくて済むのが特徴です。

一方で、「動作速度が遅い」「デバイスの機能と連携しづらい」などのデメリットを指摘されることがありましたが、近年はしっかり改善。現在はネイティブアプリと同じレベルの動作速度になっているといわれています。

★ネイティブアプリの特徴

ネイティブアプリは、デバイス(端末)ごとの開発が必要。iOSとAndroidの両方に対応する必要がある場合は、より工数が掛かります。また、OSのバージョンアップなどに合わせて改修が必要になることもあるので、そのコストも考えておかないといけません。

しかし、動作が速いことやiOS・Androidアプリのマーケット導線が使えるといったメリットがあります。

実装したい機能、ユーザー体験、掛けられるコスト、開発期間など、もろもろ総合的に考えてWebアプリとネイティブアプリのどちらで実現するのかを決めましょう。

Webアプリとネイティブアプリを組み合わせた「ハイブリッドアプリ」というタイプもあるので、どのタイプのアプリが望ましいか迷われた方はお気軽に下記のフォームよりお問い合わせください。

ポイント⑤ どのプラットフォームやデバイスに対応させるか?

iOS端末(iPhone / iPad)に対応させるのか、Android端末に対応させるのか、両方に対応させるのか。スマホアプリを開発する場合、まずは対応するプラットフォームを決める必要があります。

どちらのプラットフォームにも対応したいけど、コストや期間的に一方のみの対応にせざるを得ない場合もあるでしょう。そんなときは、ターゲットユーザーのスマートフォン / タブレット / デスクトップの利用状況やApp Store / Googleplayといったマーケットの特徴を考慮してみるといいでしょう。

また、プラットフォームの問題だけでなく、対応させる機種についても考えなくてはいけません。例えばiPhoneの場合、iPhone 6以降のモデルにのみ対応させるのか、古い機種にも対応させるのかといったように機種のモデルも重要な要素になります。

一般的に、アプリを対応させるプラットフォーム / デバイス / OSが多岐に渡れば渡るほど開発に工数がかかります。開発費用の増加や開発期間の延長にも繋がっているので、予算と相談しながら検討してみてください。

場合によっては、段階的にリリースするなどの方針も視野に入れて計画を立てるといいでしょう。

ポイント⑥ 最低限実装すべき機能は何か?

アプリやWebサービスの開発経験が少ない人は、盛り込みたい機能をすべて完璧に実装してからでないとリリースができないと考えがちです。

しかし、IT業界の動きはあまりに早く、競合に遅れをとらないように最低限の機能を実装した時点でリリースしてしまうスタイルが最近では主流になっています。

その後はユーザーの反応を見ながら改善を行なっていくことになるので、段階的にリリースしていく機能についてもあらかじめプランを立てておくといいでしょう。

ビジネス面で成果を出すために考えておきたいポイント

ビジネスで成功を収めるために重要なポイントを解説しますビジネスで成功を収めるために重要なポイントを解説します

企業がアプリ開発をするにあたって、当然のようにビジネス面での狙いがあります。しかし、当面の課題解決に集中するあまり、その根底の部分を見落としてしまうことも……。

ここではビジネスとして成功させるために考えておきたいポイントを解説していきます。

ポイント⑦ “ユーザー思考”と“ビジネス(収益)”のバランスはとれているか?

アプリやWebサービスで成功を収めるためにはユーザーファーストの思考が重要ですが、同時にビジネスとして成立するかどうかもしっかり考えたうえで企画しなくてはなりません。

「どのような方法でどの程度の収益が見込めるのか」「なぜユーザーがこのサービスに対価を支払ってくれるのか」とビジネス的な視点で仕組みを考え、長期的に存続するビジネスモデルを作る必要があるでしょう。

ポイント⑧  アプリの容量はどのくらいになりそうか?

あらかじめデバイスにダウンロードしてから利用するネイティブアプリでは、アプリのデータサイズへの配慮も重要です。

ユーザーのスマホの利用状況や機種にもよりますが、アプリに関するデータがスマホのメモリを圧迫してしまう可能性もあります。

近年、スマホのストレージも増加の傾向にありますが、容量を圧迫してしまわない程度には気をつかうべきでしょう。

ポイント⑨  どのくらいの期間使われるアプリにしたいか?

アプリ開発会社のCertatimの分析によると、一般ユーザーは非常に飽きやすい傾向があります。世の中に出回っているアプリの75%は非アクティブで、二度とダウンロードすらされないそうです。

つまり、常にトップのポジションをキープしなければ、一般ユーザーからどんどん忘れ去られてしまうということ。そうならないための仕掛けや仕組み、定期的なアップデートを企画段階から計画に盛り込んでおく必要があります。

ポイント⑩  デザインとユーザビリティに対する開発者の理解があるか?

アプリは見た目が美しいだけでなく、直感的な操作を簡単に行えることが非常に重要です。

妥協できないポイントなので、一緒にアプリを作り上げていく開発者がデザインやユーザービリティに理解のある人かどうかという部分も重要な視点になります。

まとめ:アプリ開発の成功は企画段階の準備にかかっている

アプリを交えたビジネス戦略についてきちんと思案しましょうアプリを交えたビジネス戦略についてきちんと思案しましょう

アプリを開発する前もアプリのリリース後も、そのアプリを成長させるためにさまざまな戦略を考え実行していくと思います。

その戦略が理に叶ったものであるかどうかを判断するために紹介したいのが以下の指標です。(参照:10 Things to Plan for when developing a Mobile App

  • ・その戦略は取引量を増やし、また収益を増やすことに繋がるか?
  • ・その戦略は利用者を増やし、また保持することに繋がるか?
  • ・その戦略はブランド認知とロイヤリティの向上に繋がるか?
  • ・何人の人にこのアプリを使ってもらいたいか?
  • ・その戦略はコスト削減に繋がるか?
  • ・その解決策とソーシャルメディアの戦略をどう統合するか?
  • ・その戦略と既存の分析ツールとをどう統合するか?

いかがでしたでしょうか。アプリ開発を企画段階から制作会社に丸投げしてしまうのも1つの手段ですが、発注する側の企業担当者が企画段階で考えるべきことをしっかり理解していれば、より良い企画を立てることができます。

とはいえ、アプリ開発の成否を分けるといっても過言ではないほどに重要なのが企画。

アプリ開発の経験が少ない方や今ひとつ自信がないという方は、開発のプロである制作会社と企画段階から協力していくといいでしょう。

モンスター・ラボではお客様からのお問い合わせ・お見積もりのご依頼を随時受付しております。ご興味のある方はお気軽に下記の「お問い合わせ」フォームからお申し込みください。

 

Related Post

Web戦略を成功に導くKPI設計の基本ポイント3つ

アプリ・Webサービス

【8/30共催イベント】非IT事業のアプリ活用をテーマに「アプリの虎 Vol.3」を開催いたします

イベント

「Global Tech Talk in Tokyo」が開催されました!

ニュース