不動産テックとは「不動産」と「テクノロジー」を掛け合わせた造語で、英語ではProperty technologyと表記します。

言葉の意味には、デジタル化の遅れによる非効率性や情報の不透明性といった不動産業界の課題をテクノロジーで解決することはもちろん、不動産の新たな価値を生み出そうとする動きまで含まれています。

2014年頃からアメリカで話題になった不動産テックは、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の流れも相まって、現在日本国内での注目度が上昇中。本記事では、そんな不動産テックの拡大背景や市場規模の変化、AIやVRといった最新テクノロジーとの関連性、カテゴリー別の活用事例などを解説していきます。

不動産テックとは? 定義とビジネスモデルを紹介

まずは不動産テックの定義を解説まずは不動産テックの定義を解説

旧来の商習慣が根強く残る不動産業界では、デジタル化の遅れや情報の不透明性が問題視されてきました。それをテクノロジーで解決しようとする仕組みが「不動産テック」。まずは、その定義と不動産テックの代表的なビジネスモデルを紹介します。

不動産テックの定義

不動産テックは、「不動産」と「テクノロジー」を掛け合わせた造語。不動産を意味する“Real Estate(リアルエステート)”と掛け合わせて「リーテック」、資産を意味する“Property(プロパティ)”と掛け合わせて「プロップテック」と呼ばれることもあります。

一般社団法人 不動産テック協会は、不動産テックを以下のように定義しています。

◆不動産テックの定義

不動産テックとは、不動産×テクノロジーの略であり、テクノロジーの力によって、不動産に関わる業界課題や従来の商習慣を変えようとする価値や仕組みのこと。

(参照:一般社団法人 不動産テック協会

仲介・管理業務の効率化はもちろん、不動産テックという言葉には新たな顧客体験や収益モデル、プラットフォームの創出まで含まれています。そのため、不動産業界の関係者だけに限った話ではなく、消費者にとっても大きな変革となりうるものです。

不動産テックの定義

不動産テックはさまざまな業界と関わりがあります不動産テックはさまざまな業界と関わりがあります

不動産テックのビジネスモデルは多岐に渡ります。管理・仲介業務支援サービスのほか、AIによる価格可視化やマッチング推進、ブロックチェーンなどを用いた情報の透明化、VRでの擬似内見、IoTを活用したスマートホームの実現、不動産クラウドファンディング、そしてスペースシェアリングも不動産テックに含まれます。

不動産業界以外にもさまざまな業界と関わりがあるのが特徴で、フィンテックや建築テック、シェアリングエコノミーなどの他業種のテクノロジーとも密接に関係しています。

◎不動産テックとは?

・テクノロジーの力で不動産業界の課題を解決し、新たな価値や仕組みを生み出すこと

・不動産売買だけでなく、仲介・管理業務の支援、スマートホームの実現、スペースシェアリングなど、さまざまなビジネスモデルが含まれる

・フィンテックや建築テック、シェアリングエコノミーなど他業種とも関連性がある

日本の不動産業界が抱える課題

日本の不動産業界の4つの課題に迫ります日本の不動産業界の4つの課題に迫ります

不動産テックについて解説する前に、まずは日本の不動産業界の課題を紹介。法規制や業界独自のルール、そして次世代を見据えた動きなど、課題は多岐に渡ります。

課題① デジタル化の遅れ

不動産業界のデジタル化においてもっとも大きな障害になっているのが、不動産取引業務などを定めた「宅地建物取引業法」。第35条では、宅地建物取引主任者が主任証を見せてから口頭と書面で重要事項を説明することが義務付けられていますが、オンライン手続きによる工程の簡略化や電子契約が進む現在の社会では非効率性が目立ってしまっています。

そのため、国土交通省は2017年から非対面での説明を可能にする「IT重説」の運用をスタートさせ、2019年には電子署名サービス普及に向けた社会実験を実施。しかし、デジタル化は遅々として進んでいないのが現状です。

NTTデータ経営研究所の調べによると、不動産テックに関する取り組みを「していた」「している」「することが決まっている」と答えた不動産業者は、全体の29.8%。これは金融業・建築業の50%を大きく下回る結果です。

投資家・入居者・建設業者・開発業者など不動産業界にはステークホルダーが多く、全員が足並みを揃えなければデジタル化の推進が難しいといった側面もあります。複雑な業界構造も、デジタル化を妨げる一因になっています。

課題② 情報の不透明性

長年に渡って、不動産業界で問題視されているのが「情報の非対称性」。これは市場で取引される商品やサービスについて、売り手もしくは買い手の一方が情報を多く持っている状態のことを指しますが、不動産業界の場合はどうしても仲介業者に情報が偏ってしまいがち。そのため、売却を考えている不動産オーナー、購入を考えている消費者にとって不利に働くケースが多いといわれています。

その要因の1つが、宅地建物取引業者が全国の物件を検索したり、取引状況を確認したりできる不動産情報ネットワークシステム「レインズ」の存在です。

レインズの目的は、不動産取引に対する消費者の不安を払拭し、市場を活性化させること。しかし、基本的には不動産業者しか利用できず、消費者が主体的に価格相場などの情報を知ることができないため、情報の非対称性を生み出しています。

ほかにも、全国どこでも同じ物件を検索できるというシステムの特性上、仲介業者の差別化が難しくなり、消費者を呼び込むための“おとり広告”が掲出されることも。実際には契約できない不動産情報が出回ることは消費者の不利益に繋がります。

課題③ データベースの不備

総務省が実施した「平成30年住宅・土地統計調査」では、国内の空き家数が約849万戸、空き家率が13.6%と過去最高数値を記録。現在、空き家の増加は社会問題の1つになっています。

2018年、その解決策として国土交通省は耐震性などの一定の基準を満たした中古物件を「安心R住宅」と認定し、マイナスイメージを払拭することで流通・活用を促進する施策を実施。しかし、現状のシステム上では不動産の取引履歴、維持・管理状況、リフォーム歴、成約価格などのデータが集約されておらず、中古物件の流通を阻害する一因と考えられています。

国土交通省は同年、レインズの掲載物件に公的IDを付与し、同一物件のデータを集約する施策を発表しましたが、2019年9月時点の広報資料ではまだ検討段階とのこと。今後の充実したデータベースの構築に期待がかかります。

課題④ 新しい価値の提供

以前は不動産に対して建築や設備といったハード面への要求が強い傾向がありましたが、現在はサービスなどのソフト面や不動産が生み出す新しい価値が重要視されています。

シェアオフィス事業を展開するニューヨーク発のスタートアップ企業「WeWork(ウィワーク)」は、高速インターネットやドリンクバーの提供などといったソフト面はもちろん、コワーキングスペースを活用した新しい働き方、ユーザー同士のネットワークの構築など、不動産の新たな価値の普及に貢献しました。

また、三菱地所のDX推進室は2019年2月、ソフトバンクとトヨタ自動車の共同出資会社「MONET Technologies(モネ・テクノロジーズ)」とともに、「オンデマンド通勤シャトル」の実証実験を実施。三菱地所のビルがある丸の内と、豊洲・吉祥寺など6エリアをミニバンで接続し、車内ではWi-Fiや軽食などのサービスを提供。オフィスにいる間だけでなく、オフィスまでの移動時間も不動産の価値と捉え、新たな可能性を探っています。

このように、今ある業務の効率化や情報の透明性はもちろん、人々の生活自体を変革する新たな価値を創造することが不動産テックを活用したDXの実現には重要だといえるでしょう。

■日本の不動産業界の課題

①宅建業法の規制、ステークホルダーの多さが原因の「デジタル化の遅れ」

②仲介業者に情報が偏り、消費者の適切な判断を妨げる「情報の不透明性」

③物件情報が集約されておらず、中古物件の売買を妨げる「データベースの不備」

④不動産テックで人々の生活を革新するための「新しい価値の提供」

不動産テックの潮流と市場規模

不動産テックの潮流をおさらい不動産テックの潮流をおさらい

日本の不動産業界の課題を解決するためには、テクノロジーを用いた改革が必要です。ここでは、不動産テックの潮流をおさらいすると同時に、日本の不動産テックの市場規模とポテンシャルを解説します。

先駆者はアメリカのベンチャー企業

不動産テックが注目され始めたのは2010年代。アメリカでは2014年、不動産テック関連のベンチャー企業の累計資金調達額が初めて10億ドルを突破しました。

2016年には、中古物件売買のプラットフォームを運営するベンチャー企業「Compass(コンパス)」の評価額が10億ドルを超え、不動産テック業界初のユニコーン企業に。同社は、テクノロジーによる業務管理支援、価格可視化、不動産情報の透明化など、多方面から不動産テックに取り組んでいます。

Compassに続き、オンラインでの不動産売買サービスを提供する「Opendoor(オープンドア)」、不動産のマッチングサービスを展開する「Zillow(ジロー)」、不動産情報サイト運営と仲介業務を担う「Redfin(レッドフィン)」も大企業へと成長。4社はGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)になぞらえ、「ZORC(ゾーク)」と呼ばれています。

中国でも話題になった不動産テック

中国市場において不動産テックを牽引したのが「Homelink(链家)」。新築・中古・賃貸物件だけでなく、リゾート不動産や海外不動産とのマッチングサービスまで提供するベンチャー企業です。同社は、8000店を超える実店舗と7000万件以上の物件を掲載した情報サイトを武器に、瞬く間に中国最大級の仲介業者へと成長。2016年にはユニコーン企業に仲間入りしました。

Homelinkの台頭は、不動産テックがアメリカだけのトレンドではなく、グローバルな現象であることを示すという点でも重要なターニングポイントに。

2019年には、三菱地所がシンガポールの不動産テック企業「GorillaSpace(ゴリラスペース)」に1億円を出資。日本企業もアジアの不動産テックブームに乗り出しました。

日本の不動産テックの市場規模

海外の不動産テックの流れを受け、日本国内でも新たなビジネスやサービスが次々と誕生しています。

一般社団法人 不動産テック協会が作成している「不動産テック カオスマップ」第5版(2019年8月22日作成)によると、国内における不動産テック関連のビジネスやサービスは305件。およそ3年前に作成された第1版は80件でしたが、1年ごとに75件のペースで増加するという急成長を見せています。

また、矢野経済研究所のレポートによると、2017年度に3818億円だった不動産テックの市場規模は、2020年度には6267億円に拡大すると予測されています

不動産業界は、市場そのものが40兆円もの巨大市場であること、他業界に比べて高い利益率を維持していること、事業所数がコンビニの数よりも多いことなど、高いポテンシャルを秘めています。2019年には国内初の不動産テック特化型ファンドも設立され、今後、市場規模や投資額は拡大していくと考えられています。

■不動産テックの拡大背景と市場規模

・2014年頃からアメリカで投資額が増え始め、世界的な注目を浴びるように

・2016年には、アメリカ・中国で、評価額10億ドル以上のユニコーン企業が誕生

・日本の不動産テックの市場規模も、2020年度には6267億円まで増加すると予測

不動産テックを支える最新テクノロジー

不動産テックの可能性を広げる4つのテクノロジーとは?不動産テックの可能性を広げる4つのテクノロジーとは?

日本での市場規模拡大が予測される不動産テック。ここからは、その成長を支える最新テクノロジーを紹介します。

AI:市場分析、価格可視化、マッチング推進

これまでに蓄積してきた物件情報などのビッグデータをAI(人工知能)に解析させれば、その結果をさまざまな用途において有効活用することができます。

市場分析・価格可視化の面では、現在公開されている物件のデータから、AIが価格を予測して算出。物件の周辺情報、地域情報、マンションであれば階数や方位なども含めて指数化するため、不動産オーナーは売値を、購入希望者は買値の相場を知ることができます。

また、AIによるレコメンド機能やチャットボットの活用によって、双方向性のある物件検索が可能になり、精度の高いマッチングが実現します。

IoT:スマートホーム・スマートロックの実現

IoTは身の回りのあらゆるモノをインターネットに接続する仕組み。IoT化が進むと、照明やエアコン、エントランスの鍵を遠隔操作できるようになり、不動産の利便性が向上すると考えられています。

スマートフォンなどのデバイスで解錠・施錠を行う「スマートロック」は、住まいやオフィスだけでなく、民泊施設などでも既に導入されています。内見したい物件にスマートロックが導入されていれば、仲介業者とのスケジュール調整やオーナーからの鍵の受け渡しの手間が省けるというメリットも。

また、IoTの活用によりセキュリティが強化されると、不動産の価値向上にも繋がります。

VR・AR:擬似内見、レイアウトのシミュレーション

VRを活用すれば、現地に足を運ぶことなく、ウェアラブルデバイスで擬似内見することができるようになります。「忙しくて内見に行けない」「夜しか時間をとれない」という人でも内見できるので、仲介業者にとっても契約の機会損失を防ぐメリットに繋がります。

また、ARを活用して3D空間に間取りを再現することで、自分の家具・家財のレイアウトをシミュレーションすることも可能に。入居後のギャップを極力減らすことで、契約前の不安や契約後のトラブルを最小限に抑えることができます。

ブロックチェーン:情報管理・不動産取引の効率化

ブロックチェーンは、インターネット上の複数のコンピューターで互いに記録を共有し、正しい記録をチェーンのように繋いで蓄積する仕組み。記録の改竄が難しいという特徴をもち、現在、金融・食品管理・医療などさまざまな分野での活用が始まっています。

不動産ポータルサイトを運営する「LIFULL(ライフル)」は、2017年からブロックチェーンに注目。不動産に番号を振り分けてデータベース化し、低コストかつ安全な情報管理を展望に掲げてきました。2019年11月からは、ブロックチェーンを用いた権利移転記録の実証実験をスタート。不動産テックにおけるブロックチェーン活用の可能性と課題を検証しています。

また、ブロックチェーン上で契約情報を記録する「スマートコントラクト」という仕組みにも期待が寄せられています。これは、事前に交わされた条件が満たされると、仲介業者などの第三者を介さず、契約が自動更新されるというもの。スマートコントラクトは、不動産取引の効率化に寄与すると考えられています。

■不動産テックを支える最新テクノロジー

テクノロジー 実現できること
AI
  • これまでに蓄積された不動産関連のビッグデータをAIで解析。適切な市場分析をもとに、相場価格が可視化される
  • AIの高精度なレコメンド機能などにより、マッチングが推進される
IoT
  • スマートロックの導入で内見時の手間を簡略化
  • 住まいの利便性が上がり、セキュリティが強化されることで、不動産の価値が向上する
VR・AR
  • VRを活用した擬似内見が可能になる
  • ARを活用して、3D空間に再現した間取りに家具などを配置し、レイアウトのシミュレーションをすることが可能になる
ブロックチェーン
  • 物件のデータベースを、低コストで効率的かつ安全に管理できる
  • スマートコントラクトによって、契約更新時の効率化を図ることができる

不動産テックのカテゴリーと事例

不動産テックのカテゴリーと注目されているサービスを紹介不動産テックのカテゴリーと注目されているサービスを紹介

ここからは、「不動産テック カオスマップ」第5版の分類に沿って、注目されているサービスや事例を挙げていきます。

不動産テックのカテゴリー①:管理業務支援

「管理業務支援」は、不動産業者のあらゆる管理業務を効率化するサービスです。主に「プロパティマネジメント」と呼ばれる業務を支援し、不動産の空室募集や契約締結、入居者のクレーム対応、賃料回収などをサポートします。

不動産業界専門のシステム開発会社「ネオス」は、コスト削減のための管理業務支援サービスを提供。対象となるのは「新築・分譲」「仲介・賃貸」「買取再販・リフォーム」「マンション管理」「ビルメンテナンス」の5タイプ。顧客管理、契約管理、鍵管理、売上管理など、分野に合わせた管理システムを取り揃えています。

不動産テックのカテゴリー②:仲介業務支援

「仲介業務支援」は、不動産売買や賃貸の仲介業務を支援するサービスです。

2019年9月にスタートした「OHEYAGO(オヘヤゴー)」は、内見予約から入居申し込みまでの一連の手続きをスマートフォンで完結できる賃貸情報サイト。運用するのは不動産ビジネスを展開する上場企業「GA technologies(ジーエーテクノロジーズ)」の子会社で、賃貸分野における不動産テックの先駆者「イタンジ」です。

OHEYAGOは消費者の利便性だけでなく、仲介業者の業務効率化もサポート。店頭での接客や内見同行、電話・ファックスを使った管理会社への連絡が不要になり、仲介コストを大幅に削減できます。

不動産テックのカテゴリー③:物件情報・メディア

不動産関連のメディアやプラットフォームにも、新しい波が押し寄せています。

2017年には、不動産テックに特化した情報サイト「SUMAVE(スマーブ)」がオープン。不動産テックに関する最新ニュースや海外事例、ビジネスに役立つ実証データ、有識者の知見を学べるイベントレポートなど、さまざまなコンテンツを掲載しています。

不動産テックのカテゴリー④:マッチング

「マッチング」は、不動産オーナーと消費者、業務とリソース、退店希望者と出店希望者など、さまざまなケースのマッチングを推進するサービスです。

不動産ポータルサイト「テナンタ」は、店舗物件を探しているテナントと物件を保有する不動産会社のマッチングサービス。テナントが希望の条件を掲載することで、出店ニーズが可視化され、不動産会社の顧客開拓にも繋がる仕組みです。

不動産テックのカテゴリー⑤:IoT

近年注目を集めたIoT関連のニュースといえば、Amazonが発表した「Amazon Key」。専用のスマートキーとクラウドカメラによって、不在時でも荷物が家の中に届くサービスです。

このAmazon Keyの日本版ともいえるスマートロックを開発したのは、日本発のベンチャー企業「ライナフ」。2016年に発表した「NinjaLock(ニンジャロック)」は、遠隔での鍵の開閉はもちろん、ライナフのコールセンターが訪問者の本人確認を実施。不在時でも荷物の受け取りができたり、家事代行や宅配クリーニングのサービスを利用できたりします。

➡︎【資料ダウンロード】DX推進に役立つIoT活用の基礎知識

不動産テックのカテゴリー⑥:VR・AR

このカテゴリーには、VR・ARデバイスを活用したサービスはもちろん、VR・AR化するためのデータ加工などのサービスも含まれます。

VR内見のパイオニアといわれる「ナーブ」は、新築マンション・賃貸物件のVR内見はもちろん、VRホームステージング(室内映像にCGの家具・小物をバーチャルコーディネートする手法)にも取り組んでいます。ホームステージングは退去前に物件案内ができるため空室対策になるだけでなく、物件を魅力的に見せることで来店率や成約率の向上といったメリットを生み出します。

不動産テックのカテゴリー⑦:スペースシェアリング

「スペースシェアリング」は不動産や空きスペースをシェアしたり、そのマッチングを行ったりするサービスを指します。

三井不動産は2017年よりシェアオフィス事業へ参入。2018年には、多拠点型シェアオフィス「SHARE」、24時間入室可能なサービスオフィス「FLEX」、泊まれるワークスペース「STAY」の3つのサービスを全国31拠点で展開。シェアオフィス会員のマッチングやコラボレーションも推進しており、不動産の新たな価値を追求しています。

不動産テックのカテゴリー⑧:リフォーム・リノベーション

「リフォーム・リノベーション」は、リフォームやリノベーションの企画・設計・施工、リフォーム業者とのマッチングを提供するサービスを指します。

「リノベ不動産」は、資金計画、不動産購入、設計・デザイン、リノベーション工事、インテリアコーディネート、アフターサービスまでをワンストップで実現。運営元は中古住宅プラットフォーム事業を展開する「WAKUWAKU(ワクワク)」で、2020年2月には総額4.1億円の資金調達の実施を発表しました。

不動産テックのカテゴリー⑨:価格可視化・査定

「価格可視化・査定」はさまざまなデータを用いて、不動産価格、賃料の査定、将来的な見通しなどを解析するサービスです。

ワンクリックで市場分析ができる「Gate. Market Survey(ゲート マーケット サーベイ)」は、1億件以上の不動産ビッグデータをもとにしたレポート作成ツール。エリアごとに、賃料分布、賃貸物件数、経年による賃料変化、将来の人口予測などの項目を算出し、不動産売買の意思決定をサポートします。

不動産テックのカテゴリー⑩:クラウドファンディング

「クラウドファンディング」は個人を中心とした投資者から資金を集め、不動産への投資・融資を行うサービスです。また、不動産事業の新規起ち上げを目指す起案者に投資を行うサービスも含みます。

2017年にスタートしたクラウドファンディング「クラウドリアルティ」では、国内外にある不動産の新たな価値創造をサポート。起案者はプロジェクト名や目的、目標金額のほか、想定運用期間、想定利回り、想定投資倍率などを掲載して投資者を募集。2020年2月時点で、東京・京都・宮崎・エストニアなどの不動産がクラウドファンディングを通じて運用されています。

不動産テックのカテゴリー⑪:ローン・保証

「ローン・保証」は不動産取得に関するローン、保証サービスを提供・仲介・比較するサービスを指します。

オンライン住宅ローンサービス「モゲチェック」は、年収などの情報をもとに住宅ローンを算出するシュミレーター。借入可能額の判定、おすすめの住宅ローン、毎月の支払い額のほか、住宅ローンの見直しサービスも提供しています。

不動産テックのカテゴリー⑫:不動産情報

「不動産情報」は物件情報を除き、不動産に関連するデータを提供・分析するサービスを指します。

「ceret(セレット)」は、不動産の登記簿謄本や物件概要書、家賃表、修繕費など、異なるデータ形式の書類を一元管理できる不動産業者向けのサービス。登記簿謄本のPDFを画面にドロップするだけでデータ化できるため、業務効率化にも繋がります。

まとめ:不動産テックを正しく理解してDX推進に繋げよう

多くのビジネスチャンスが眠る不動産業界多くのビジネスチャンスが眠る不動産業界

これまでの不動産業界は従来の慣習にとらわれて長年デジタル化に苦戦してきましたが、その反面、無数のビジネスチャンスを秘めた伸び代のある業界と考えることもできます。

現状はテクノロジーによる管理・仲介業務の効率化に注目が集まっていますが、今後は人々の価値観を根底から覆すような不動産ビジネスやサービスによるデジタルトランスフォーメーション実現への期待も高まっていくでしょう。そのためには、不動産テックの動向や意義を正しく理解したうえで、市場のニーズを読み解くことが重要です。

➡︎デジタルプロダクトを活用したDX成功事例はこちらから

デジタルトランスフォーメーション推進の取り組みに悩んでいる経営者様・企業担当者様へ

モンスター・ラボではお客様からのデジタルトランスフォーメーション推進に関するお問い合わせ・ご相談を随時受け付けております。ご興味のある方はお気軽に下記のリンクボタンからお申し込みください。

Related Post

no image

【DX成功事例】既存の価値を活用して新たなビジネスモデルを立ち上げたアジア航測株式会社

お客様インタビュー

no image

5Gとは? 第5世代移動通信システムの実用化でできることを簡単に解説

デジタルトランスフォーメーション

no image

IoTとは何か? 活用事例を交えて意味や仕組みをわかりやすく簡単に解説!

デジタルトランスフォーメーション