起業・開業支援アプリ『起業時代』
freee株式会社(以下、freee)は、法人・個人事業主向けに統合型経営プラットフォームの開発・提供を行う企業。
同社が提供する起業・開業支援アプリ『起業時代』の開発を依頼されたモンスターラボは、要件定義から参画。UI デザイン、フロントエンド・バックエンドの開発、運用・保守の工程を担当しました。
課題
2006年に新会社法が成立して以降、起業数は堅調に推移しています。一方、起業を思い立ってから実際に法人を設立するまでのプロセスにおいては、手続きの複雑さや、タスクの多さなどから、一定のハードルとなっていました。
freeeでは、起業に前向きになる人を増やす方法を模索。起業に関心を持っているが一歩を踏み出せずにいる人に向け、起業について網羅的に解説された雑誌『起業時代』の制作を始動させました。
一方、雑誌では顧客個別の起業の進捗状況の管理や、進捗段階に合わせた情報の提供が難しいため、より個別対応できるプロダクトの開発が求められました。
機能要件を模索しながらの開発となることが想定されたため、仕様変更や機能追加に強いアジャイル手法を用いた開発ができることや、豊富なアプリ開発とUI デザインの知見を持ったパートナーが求められていました。
ソリューション
モンスターラボは、アプリに求められる機能要件のヒアリングを行い、各ステークホルダーを交えて要件定義を実施。アプリがどのように活用されるのかディスカッションを重ねながら仕様を決めて、実現方法を模索していきました。
はじめに、雑誌『起業時代』で解説されている起業に関するタスクを、個人事業主向けのタスクと法人向けのタスクに選別・整理をし、ワイヤーフレームを策定していきました。
情報アーキテクチャとUIデザイン部分では、アプリの利用者の起業準備フェーズに合った記事や先輩起業家のメッセージ、タスクなどを表示することで、毎日のモチベーションを保てる仕掛けを設定。また、ユーザビリティに配慮したデザインを意識しました。
開発面ではiOS ・Andoroid の双方に対応が可能なクロスプラットフォームであるFlutter を採用。仕様変更と機能追加に強いアジャイル開発を提案し、不具合やより良いユーザビリティのために改善を繰り返しました。
結果
2022年6月のリリースでは、自己分析から会社設立まで伴走&ナビゲートする「起業ものがたり」や先輩起業家の実体験エピソードが読める「起業の道しるべ」、会社設立までの道のりを記録するアルバム機能などを搭載。起業に踏み切るユーザーの拡大に貢献しました。
また、同年12月には起業までのタスク管理に、タスク数の一覧性と無人島を渡る航海を制覇するようなゲーミフィケーションの要素を搭載することで、達成感を表現したデザインに改修を行いました。
freeeのプロジェクトオーナー様からは、「起業時代ブランドの立ち上げ期であり、起業ダンドリアプリも初挑戦。アプリの内容も流動的に変わっていく中、柔軟にご対応いただきました。」と賞賛の声をいただきました。
モンスターラボは、製品のバージョンアップやコンテンツの拡充にも適宜対応し柔軟に開発を進めながら、さらなるサービスの改善と機能拡張を目指して現在もサポートを続けています。
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