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2017/06/30
ビジネス戦略で差がつく?あの大手企業のアプリ成功事例のまとめ

Hand playing modern mobile phone application

(編集部注*2014年5月16日に弊社運営メディアSEKAILAB TIMESで公開された記事を再編集したものです。)

ビジネス戦略を立案する上で悩んでいる新規事業担当の方は多いかと思います。ビジネス戦略の成功事例、と調べてみても、そもそもビジネス戦略ってどんなものをビジネス戦略と言うのか分からない、という方もいるかもしれません。今回はそんなビジネス戦略の立案にお困りの方の一助になればいいなと思い、ビジネス戦略立案のヒントになるかもしれない、ベンチャーと大手企業のビジネス戦略によるアプリ開発の違いと成功事例をまとめてみました。

話題になっているスマートフォンアプリの成功事例は、どちらかというとベンチャー企業発という印象が強いかもしれません。「大企業が開発したアプリの成功事例を挙げて下さい」と言われたら、すぐイメージ出来る成功事例は何でしょうか?すぐに思い浮かばないと言うことは、ビジネス戦略的に大手企業が失敗している、と言えるでしょうか?しかし実はそうとは言い切れないと言えます。大企業は、アプリ開発事業をメインにするというよりも、既存事業にドライブをかけるためにアプリを活用している成功事例が多く見られます。つまり、ビジネス戦略的に全く事業化とは全く違う立ち位置としてスマートフォンアプリを設定しているのです。それでは具体的に、どのような成功事例があるのかを見ていきましょう。

トヨタ社の、車を取り巻く様々な取り組み

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エコドライブを楽しくする二つのアプリ

車の妖精「ドライブおやじ」

あの大手企業1

ドライブ中にアプリを起動しておくと、妖精おやじがドライブを判定、エコドライブを心がけるとなついてくれるらしい。

「ドライブ貯金」

あの大手企業2

燃費の向上で節約できたガソリン代を積み上げて計算=貯金していくことで、燃費の向上を貯金額で実感できる貯金機能付き燃費記録ツール

切り離せないドライブとエコ。世界を代表する大手自動車企業としてエコドライブは推進していくべきミッションの一つなのでしょう。車を通じて社会を少し良くするための取り組みや情報を、人々が親しみやすいかたちで提供している点が素敵だなと感じます。こういったアプリは、本来のミッション達成だけでなく、個人個人の環境意識の向上や企業イメージの向上にもつながりますね。このようなアプリは単体では有名ではないかもしれませんが、ビジネス戦略上とても有効であるように感じます。そしてそのビジネス戦略上の意図が達成されているのであれば、十分に成功事例と言えるのではないでしょうか。

 

「人に寄り添うココロをつくりたい」トヨタ社の考えを伝えるプロジェクト

OoA(オーア)

あの大手企業5

「TOYOTA HEART PROJECT」という”人と共生する、心と共感する新しいココロのカタチを社会と共想と共創していく”トヨタのプロジェクトの一環としてうまれたアプリ。オーアはスマートフォンに宿った人に寄り添うココロで、人の言葉を真似て、学んで、覚えて、応じるようになります。

アプリストアの説明を読むと、すごく想いのつまったアプリであることが伺え、ビジネス戦略上のブランドに必要なものであると察せます。ビジネス戦略上、「トヨタは人を動かし、心を動かし、人と人を、心と心を笑顔でつなげたい。」というメッセージを伝える媒体としてのアプリといえます。単にその「想い」を記事としてサイト上に文字として起こすだけでなく、スマートフォンアプリとして伝えるというのはとても面白い取り組みだと思いました。ビジネス戦略上、企業のコア事業に限定せず、幅広い情報を発信するのも企業イメージ作成には重要ですね。

 

話題になった、イケメンな自分作成アプリ

俺チェン

あの大手企業6

トヨタ社の自動車、VOXYのプロモーション用としてのアプリ。自分の写真をイケメン風に加工し、それをVOXYのカタログの表紙にした「俺カタログ」を受け取れるというもの。

VOXYがフルモデルチェンジした際に、「守るものがあるから攻められる。俺。父。俺。」というキャッチコピーを表現したアプリなんだとか。ビジネス戦略的観点で言えば、ブランドコンセプトをうまく表現しただけでなく、ユーザーが参加して楽しいというのがポイントですよね。サイトのように一方的に企業の情報を発信するのではなく、ユーザー参加型のインタラクティブなアプリ/サービスはより個個人の印象に残りやすいと思います。なので、プロモーション方法としてのアプリ開発、という考え方もあるのだな、と言うことはビジネス戦略を立案する上で参考になる考え方かもしれません。

一瞬何のためかわからない?センス溢れるアプリ

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DNP社の美術作品鑑賞促進用アプリ?

「どかないよ!」

あの大手企業7

タイトルからセンスありすぎて笑いました。「現代に蘇ったヘラクレスが開発した、美術作品の前を占領して動かない人たちをどかしまくるゲーム」だそうです。

これをなぜDNP社が開発したのだろうかと、謎すぎたのですが、調べてみるとDNP社とルーブル美術館が共同で推進するLouvre DNP Museum Labのプロモーション用なんだとか。一見企業とは全く関係なく見えても印象にはかなり残りやすい素晴らしいスマートフォンアプリだと思います。また、ゲームをやり終えると、しっかりサイトへの導線が用意されていました。

ただ、なぜこの企業が?となったりプロモーション用であることが調べないと分からない、と言うのはビジネス戦略的に成功事例と言えるかどうか、判断に迷うところがあるかもしれませんね。とはいえ、強烈な印象が残るアプリであることには疑いようはなく、そもそも「謎」であることを狙っていたようにも感じるため、DNP社の手の平の上で踊らされている感じもします。

 

ファッションを越えたユニクロのアプリ群

UNIQLO LIFE TOOLS

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ユニクロは、ファッションを飛び越えて、「UNIQLO WAKE UP」や「UNIQLO CALENDAR」、「UNIQLO RECIPE」など、本来の領域に限定せず様々な公認アプリを開発・展開していますね。ビジネス戦略上、“常に着る人の日常生活に寄り添い、豊かにする服”をコンセプトに洋服を作成・展開しているらしく、これらのアプリもあくまでその信念にのっとってやっているということなのですね。しかもどれもセンス抜群でデザインも洗練されており、世界中のユーザーに使われること成功しています。超大手企業だから成せる成功事例であり、誰でも簡単に真似できるようなことではないかもしれませんが、企業はものを売るのではなく価値や体験を与えるということを改めて感じさせられます。ビジネス戦略的に間違いなく成功事例と言えるのではないでしょうか。

 

コンテンツが制する!

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JTさん、だって面白いもん

「大人たばこ」

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これは、PCサイトで公開し既に利用されているものをスマートフォンアプリでも開発し、同じように展開しているというもの。成功事例をそのまま流用し、新しいチャネルを創出する、というのはビジネス戦略的にも見習うべき点かもしれません。さて、JT社のビジネス戦略上の取り組みとして「吸う人も吸わない人もここちよい世の中へ」というのがあるそうですが、まさにそれを実現するための「大人たばこ養成講座」なんですね。やはりコンテンツの面白さがすべてを制する!というのをひしひしと感じます。実際、企業の事業やサービスを直接売り込むアプリではなくてもコンテンツが面白かったり有益な情報を与えたりできれば、企業のイメージアップに貢献する成功事例となりえるでしょう。そう考えるとビジネス戦略を考える際にはこう言ったメイン事業とは一見関係のなさそうなところも視野に入れて構築するといいかもしれません。

ビジネス戦略的に会社や製品のコンセプトや想いを体験型で伝えていくのにアプリは有効

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私の趣味で選んだら、ビジネス戦略上、直に企業のサービスや事業を売り込む「マーケティング用」みたいなスマートフォンアプリがほとんどないですね。色々試してみたのですが、マーケティングばかりに目が行くと、ちょっと面白みにかけ個人を惹き付けるのが難しくなってしまうというのも事実なのかもしれません。超大手企業によるビジネス戦略上明確なマーケティング系のスマートフォンアプリの成功事例についても別途調べてみたいと思います。

今回色々調べこの記事を書いてみて感じたのは、「会社や製品のコンセプトや想いを体験型で伝えていくのにアプリを利用するのはとても有効なのでは?」ということです。もちろんその際に、一方的に想いを押し付けるのではなく、ユーザーにとっての面白い体験(+や情報)を必ず提供するという観点がとても重要なのではないかと思います。

執筆:布井 佑佳/編集:竹内 英人

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