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2016/12/01
リーンキャンバスを使った新規アプリの企画書の作り方9つのポイント

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今年行われたAppleのWWDCイベントで、App Storeのアプリ数が200万本を超えたと発表されたように、数多のアプリが市場に出回っています。1日に1,800本以上のアプリがApp Storeにリリースされているというデータもあるようです。
このデータはスマホアプリが私たちにとって不可欠であると言える一方で、新規のスマホアプリを企画する人にとっては、競合アプリが既に存在している可能性が高く、社内で新しい企画を通すことが難しくなっているのではないでしょうか。
そんな状況でも社内の稟議を通し、ビジネスとしても成功させるために、”リーンキャンバス”というフレームワークを用いた新規アプリの企画書の作り方をご紹介したいと思います。

|リーンキャンバスとは?

スタートアップのマネージメント手法として大きな脚光を浴びている「リーン・スタートアップ」の提唱者であるエリック・リース氏が提案するビジネスモデルの概要図(フレームワーク)です。

[図1]企画時によく使われるリーンキャンバス図
[図1] リーンキャンバス

|企画書作成にリーンキャンバスを使うメリット

新規アプリ・WEBサービスの企画書作成にリーンキャンバスを用いると良い点が3つあると考えています。

1. 理解されやすい

A4サイズ1枚にビジネスモデルの要点がまとめられているので、上司や社内関係者へ、そのサービスの本質的価値を分かりやすく簡潔に伝えることができます。もし顧客ユーザーにアンケートやインタビュー調査する時も、サービス内容を理解してもらいやすい分、フィードバックも明確に返ってきて、PDCAサイクルを回しやすいメリットもあります。

2. 時間がかからない

数十ページにおよぶ事業計画書と異なり、たった1ページにビジネスモデルの要点をまとめるため、短時間で作成可能です。また、長い時間をかけた事業計画を作り直すのは大変ですが、リーンキャンバスであれば容易に修正ができます。

3. 共有しやすい

A4サイズ1枚なので、簡単に企画内容をシェアできます。他人に共有をしやすいため、多くのフィードバックを効率良く集めることも可能です。

|リーンキャンバスを使ったアプリ企画書の作り方

それでは具体的な例を使いながら作成手順を解説してきます。題材としては、コレクター向けCtoCフリマアプリの企画について、下図の順番にリーンキャンバスを埋めていきます。

[図2] リーンキャンバスを埋めていく順番
[図2] リーンキャンバスを埋めていく順番

1. 顧客は誰ですか?

企画しているサービスの顧客(=そのサービスにお金を支払ってくれる人)セグメントを書きましょう。考えるポイントは、広範囲な顧客セグメントを狙っているとしても、ここにはアーリーアダプターを記入することです。

幅広い顧客層のままターゲットを設定すると、この後のリーンキャンバスを書く過程で非常に労力がかかり、何が一番伝えたいことなのか分かりにくい企画書になってしまいます。

【例】
フィギュアやプラモデルをコレクションしている社会人男性

※アーリーアダプターとは…新商品や新サービスを早期に受け入れ、他の消費やユーザーに影響を与える顧客層のことを指す

2. 顧客の課題はなんですか?

その顧客(アーリーアダプター)の課題上位1〜3位を書き出します。また、その課題に対して、顧客が対処方法として利用している代替サービスも書き出してみましょう。

【例】
課題1:アプリやWEBで欲しい商品情報を見つけづらい。
課題2:偽物かどうか見分けにくい。
課題3:キレイな状態で商品が届くか不安。

既存の代替品:メルカリ、ラクマ、Yahooオークション

3. UVPはなんですか?

そのサービスのUVP(ユニーク・バリュー・プロポジション=独自の価値)、つまり他のサービスとは異なる価値は何かを考えます。

エリック・リース氏は、リーンキャンバスの中で、最も重要かつ難しい部分だと言っています。すぐに考えつかなければ、空欄もしくは何となくのイメージを記入して次のステップに進んでも大丈夫です。

UVPを考える時のヒント
・アーリーアダプターの最も重要な課題からUVPを考える
・機能よりも利点に注目する

【例】
レアなフィギュアとプラモデルが簡単に見つかる

4. 課題を解決するソリューションはなんですか?

顧客の課題を解決するソリューションを考えていきます。詳細に書き込む必要はなく、概略程度でも大丈夫です。

【例】
・フィギュアとプラモデルの詳細なカテゴライズ
・360°視野のVR写真撮影&表示
・出品者の評価

5. チャネルはなんですか?

顧客へリーチするためのタッチポイント(拡散手段)を考えます。

【例】

インバウンドチャネル(プル型)

・オウンドメディア
・SEO/ASO
・LP

アウトバンドチャネル(プッシュ型)

・リスティング広告
・営業電話
・セミナー&展示会
・印刷広告、テレビCM

6. 収益はどのくらいを見込んでますか?

次にサービスの価格を考えていきます。ここでは3〜5年後を予測するのではなく、サービスリリース直後の価格を書きましょう。

【例】
1取引あたり450円の収入(商品価格が平均3,000円として販売手数料を15%と仮定)

7. どのような費用がどの程度かかりますか?

サービスを公開までに必要なコストを明らかにします。

【例】
・開発費用:3,000万円(自社、外注開発会社の費用含む)
・記事広告費用:300万円

8. 主要指標(KGI/KPI)はなんですか?

アプリやWEBサービスでは、AARRRモデルというフレームワークに沿って書き出していくと考えやすいです。

Acquisition(獲得):何も知らなかった人が見込み客になった時
Activation(アクティベーション):見込み客が満足のいくユーザー体験した時
Retention(定着):反復利用するようになった時
Revenue(収益):お金を支払う時
Referral(紹介):顧客が他の顧客へサービスを紹介した時

【例】
獲得:アプリのインストール
アクティベーション:ログイン
定着:商品のお気に入り登録/出品者フォロー
収益:商品の購入
紹介:SNSへのシェア

9. 圧倒的な優位性はなんですか?

競合サービスが簡単には真似できないものを考えます。アプリの機能は圧倒的な優位性にはなりにくいので、ご注意ください。(技術的に相当難しいものであれば記載しても良いです。)

圧倒的な優位性になり得るもの
・既存顧客や顧客情報
・専門家の支持
・チーム
・サービスの信頼性
・人脈ネットワーク/コミュニティ
・SEOランキング
など

【例】
コレクターとのコミュニティネットワークを自社で持っている

|リーンキャンバスは、チームで作成した方が効率的

いかがでしたでしょうか?具体例として、コレクター向けCtoCフリマアプリの企画を考えてみた結果、以下のようなビジネスモデル概要を描くことができました。
エリック・リース氏は、このリーンキャンバスを1人以上の誰かに共有することを薦めています。

また、アプリやWEBサービスの企画において、顧客セグメント、課題、主要指標やチャネルなどは経験がないとブラッシュアップしにくいかもしれません。そのため、経験豊富なWEBディレクターやUI/UXデザイナーと一緒に作成した方が効率的だと考えます。

[図3]リーンキャンバス_完成版
[図3]リーンキャンバス_完成版

【参考書籍】
「RUNNING LEAN 実践リーンスタートアップ」 エリック・リース著

|WEBディレクター、UI/UXデザイナーのマッチングサービス

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執筆:岡田 崇嗣 /編集:西本 守人

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